バドミントン、次代を担う「ソノカム」組 全日本総合で連覇 男子代表の看板へ
ライバルの五輪出場で感じた勇気と悔しさ
今夏のリオ五輪に出場した早川賢一(左)、遠藤大由組は健闘を見せたが、準々決勝敗退。女子とは違い、男子の知名度アップには至らなかった 【写真:青木紘二/アフロスポーツ】
対照的に、男子は知名度を高める機会を逃した印象が強い。複数の選手が違法賭博を行っていたことが五輪前に発覚し、リオ五輪の金メダル候補となっていた桃田賢斗(NTT東日本)が、無期限の出場停止処分を受けた。そんな中でも男子ダブルスでは早川、遠藤組が、リオ五輪の予選グループで世界ランク5位の中国ペアや2015年の世界選手権優勝ペアを破るなど健闘を見せたが、早川がぎっくり腰に見舞われるなど不運に見舞われ、準々決勝で敗退。バドミントン界では評価を高めたが、メダル獲得で名を知らしめるには至らなかった。その悔しさを国内で噛み締め、刺激を受けていたのが、園田と嘉村だった。
園田は「正直、悔しかった。あんなに頑張っていたのに、あんな感じで終わってしまった」とライバルが輝き切れなかったことを悲しみ、嘉村は「早川、遠藤組は(負傷で最後は力を出し切れず)残念な結果に終わったけど、格上に勝って、自分たちの力を出せれば五輪でも勝てるということを見せてくれた。自分たちにもチャンスがあるんじゃないかなと思った」と勇気をもらっていた。
「男子も明るいニュースを出していきたい」
2人はスーパーシリーズ・ファイナルズに第1シードとして出場する。男子も世界で戦えることを証明できるか 【写真:アフロスポーツ】
バドミントンファンには、すでに「ソノカム」の愛称で知られている。2人は、日本最強の看板を背負い、男子も世界と戦えるのだと強さを証明する戦いに向かう。