【ノア】中嶋勝彦、初戴冠でノアの世代交代へ「GHCのベルトをあるべき場所に」

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G1は永田裕志戦で吹っ切れた

今夏のG1クライマックスでは「経験値が積めた」と振り返る 【スポーツナビ】

――少し話題が逸れますが、今年は新日本プロレスの『G1クライマックス』にも参戦しました。この夏の経験はいかがでしたか?

 俺の中では良かったですよ。経験値がかなり上がったんじゃないかなと思います。結果は付いて来てないけど、それを出すのが23日かなと思います。

――経験値とはどんな点で?

 いろいろな選手とやりあえたという部分で、刺激ももらえたし、あの舞台でそこそこの結果も出せたので。

――今の新日本のリングはどうでしたか?

 以前とは違うと思いますが、G1の期間だけなので……。ただ、分かりやすく言うと、バラエティー豊かでしたね。個々にカラーを持っているし、見ているほうも分かりやすいと思います。それは第三者目線ですけど、選手的に見ると、個々のカラーがあって学べたところもあります。
 でも、試合内容や選手のレベルは、そんなにノアとは変わらないなと。実際、G1で丸藤(正道)さんはチャンピオン(オカダ・カズチカ)に勝利していますし、俺もICチャンピオン(マイケル・エルガン)から取ったし。そういう意味では、ノアの可能性を感じました。

――G1の中で一番印象に残っている試合は?

 俺の中では永田(裕志)戦が大きかったですね。その試合まで実はいろいろ迷っていたというか、正直、新日本プロレスを知らなかったので、自分がこのリングで何を伝えようかとか、変に考えているところがあって、そういうものが永田戦ですべて吹っ切れました。

――その要因はどんなところですか?

 永田選手が“新日本プロレス”というものを見せてくれたのかなと。

――新日本プロレス10.10両国大会の8人タッグマッチでも、試合中に永田選手と向き合っていましたが、永田選手はこれからも戦っていきたい相手?

 大先輩なんで(笑)。でもあんなに元気なおじさん、なかなかいないんじゃないですか?

ノアの歴史が変わるまで、俺は止まらねぇ!

――それこそ23日にGHCのベルトを獲ったら、永田選手ら新日本の選手にも絡んでみたい気持ちはありますか?

 まあ、そうですね。それこそ23日に俺がベルトを獲ったら、IWGPはオカダ・カズチカ、(全日本プロレスの)三冠王者は宮原健斗で、20代王者がそろうなと。そういう意味ではプロレス界全体的に、新たな時代が来るんじゃないかなと思いますね。
 それこそノアだと、三沢(光晴)さんが亡くなられてからは、丸藤、杉浦というイメージ。その前は小橋(建太)さんだったりしましたが、その固定イメージはもういいんじゃないかと。“次”を考えたとき、新しいものが生まれないと次はないので。ノアもいい加減、成長しないといけないと思います。

――つまり自分がGHCのベルトを巻いて、新しい時代を作りたいと?

 大きく言えばそうですね。ベルトを持つ者というのは、そういう役割を担う者が持つべきだと思うので。それを俺が求められているかどうかは分かりませんが、ただ俺の中では今のままじゃいけないというのは感じるし、どうにかしなきゃいけないのを感じています。それが目の前にチャンスとして現れているので、そのチャンスをつかむほかはないと思っています。
 ノアが大好きなので、今の状況、環境を変えていきたいという気持ちが強いです。あとのことはベルトを獲ってから考えます。今はベルトを獲るために何をするか。とにかく獲らないことには始まらないので。

――最後に試合に向けた意気込みをお願いします。

 実は、横浜が『プロレスラー・中嶋勝彦』の生まれた場所なんです。初めてプロレスのリングに上がって、プロとして走り出した横浜で、また新しい中嶋勝彦が走り出す。それが10.23の横浜。自分が生まれ変わる姿もそうですが、それと同時にノアの歴史が変わる瞬間を見届けて欲しいし、俺はそれまで、止まらねぇ!

(取材・文:尾柴広紀/スポーツナビ)

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