【ノア】矢野丸藤がオカダ組倒しGHCタッグ死守 邪道&外道がGHCジュニアタッグ初戴冠

高木裕美

矢野丸藤がGHCタッグV5に成功。新日本のオカダ&YOSHI-HASHI組を退けた 【横田修平】

 プロレスリング・ノア「Autumn Navig. 2016」開幕戦となる8日の東京・後楽園ホール大会では、GHC2大タイトルマッチなどが行われた。

 メインイベントのGHCタッグ選手権試合では、丸藤正道&矢野通のヤノマルフジが、新日本プロレスのオカダ・カズチカ&YOSHI-HASHI組を退け、5度目の防衛に成功。2日後の新日本・両国国技館大会でIWGPヘビー級王座を賭けて対戦するオカダと丸藤が、最後の前哨戦で激しい火花を散らした。

因縁の変型エメラルドフロウジョンで決着

果敢に攻めていったYOSHI-HASHIだったが丸藤の虎王、ポールシフト式エメラルドフロウジョンを食らい、3カウントを奪われた 【横田修平】

 オカダと丸藤は新日本7.18札幌大会での「G1クライマックス」公式戦で対戦し、丸藤が完勝。オカダがリベンジを訴え、IWGPを賭けた再戦が決定した。9.25新日本・神戸大会では8人タッグマッチで対戦したが、試合後、YOSHI-HASHIがGHCタッグ王座挑戦を直訴し、タイトルマッチに変更された。

 若手時代以来7年半ぶり、“レインメーカー”となっては初めてノアマットに登場したオカダ。敵地とは思えない熱狂に迎えられると、自ら先発を志願するなど気合十分。10分過ぎに丸藤がオカダにドロップキック、逆水平チョップを放つと、オカダもフラップジャック、リバースネックブリーカー、ダイビングエルボードロップ。だが、レインメーカーはかわされ、死角からのトラースキックを食らってしまう。

 前哨戦ならではのピリピリした空気に対し、挑戦者組と同じCHAOS所属である矢野はマイペースぶりを発揮。同門の仲間たちに対し、悪びれもせずに反則攻撃を仕掛けていく。一方、自らタイトル挑戦を志願したYOSHI-HASHIは、丸藤の必勝パターンである不知火、虎王をブロックするなど大奮闘。羽根折り固め、ダブルニーアタックで丸藤をあと一歩まで追い込んでみせる。だが、20分過ぎ、丸藤が矢野を踏み台にしての虎王でオカダを戦闘不能に追い込むと、YOSHI-HASHIに虎王をクリーンヒット。さらに丸藤は、オカダに見せ付けるかのようにレインメーカーポーズを決めると、札幌でオカダから3カウントを奪った因縁の技であるポールシフト式エメラルドフロウジョンを炸裂。勝負を決めた。

明後日に迫ったIWGPヘビー級戦へ火花を散らすオカダと丸藤 【横田修平】

 試合後もオカダとにらみ合った丸藤は、リング上から「さあ、明後日だ。両国でそのベルト……オレが頂く」と新日本の至宝を奪い取ると宣言。また、パートナーのYOSHI-HASHIについても「強い。機会があったらシングルでやりたい」と評価した上で、「両国でオレがベルトを獲ったら、YOSHI-HASHI、名乗りを上げて来い」と、9.22広島でケニー・オメガとの1.4東京ドーム・IWGPヘビー級王座挑戦権利証争奪戦に敗れたばかりのYOSHI-HASHIを勝手に“挑戦者”に指名した。

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著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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