独自のバスケ文化が育んだbjリーグの雄 B1西地区 琉球ゴールデンキングス編

『hangtime』編集部

注目はエースの岸本隆一(写真)。176センチと小柄ながら、その得点能力はリーグ屈指だ 【写真:中西祐介/アフロスポーツ/bj-league】

 9月22日に開幕を迎える男子プロバスケットボールの新リーグ「Bリーグ」。B1に所属する18クラブをカウントダウン方式で紹介していく。最後となる第18回はB1西地区の琉球ゴールデンキングスだ。

沖縄の文化が育んだ“バスケットボールカルチャー”に触れる

 bjリーグ最後の王者は、9月22日の記念すべきBリーグ開幕戦に登場する。相手はアルバルク東京。舞台は国立代々木競技場第一体育館で、その模様は地上波ゴールデンタイムで放送される。もちろん『スポナビライブ』でも視聴可能だ。

 かつて国内のバスケットボールリーグで、これほど華々しい舞台があっただろうか。キングスはその舞台にふさわしいクラブだと、誰もが認めるところ。bjリーグ史上最多4度の優勝を誇るという実績もさることながら、ホームタウンである沖縄のバスケットボールカルチャーがあればこそ。地元沖縄において、バスケットボールは人気の高いスポーツであり、みんなが親近感を持っている。

「バスケ=米国」の図式があるとすれば、沖縄に米軍基地が存在することと無縁ではないだろう。また、沖縄にはストリートバスケを楽しめる環境もある。かつて聞いた話だが、基地内で行われるバスケットボール大会のスキルレベルは半端なく高いそうだ。NBAの映像もいち早く観ることができたという。

 当然、キングスのホームコートは観客のノリがよく、雰囲気作りや飲食などのサービスも充実している。開幕戦はアウェーだが、そんなことはお構いなし。大勢のブースターが会場に駆け付けるはずだ。沖縄民謡の独特のリズムに乗り、ビッグフラッグを揺らし、指笛で盛り上がる。プレーを楽しむのは当たり前だが、アリーナに入れば観客も楽しむ、これこそバスケットボールの醍醐味(だいごみ)だと実感できる。開幕戦だけでなく、沖縄に出かけて、ホームで行われるキングスの試合も大いに楽しんでほしい。

魅せるバスケットを展開する注目選手たち

 アリーナスポーツの新しいエンターテインメントとして楽しむことができる、それがBリーグだ。アリーナに入れば、これまで味わったことのない雰囲気を感じることができ、高揚感に包まれること請け合いだ。とはいえ、肝心なのは試合内容である。コート上での激しいプレーの応酬を楽しみにしているファンも多いはずだ。

 ここで、キングスの注目選手をお伝えしよう。まずはエースの岸本隆一だ。176センチとバスケ選手としては小柄ながら、得点能力はリーグ屈指。チャンスで決める3ポイントシュートは必見だ。ルーキーシーズンに出場した2013−14シーズンのファイナルでは、当時秋田ノーザンハピネッツに在籍していた富樫勇樹(現千葉ジェッツ)と対決。この2人の出来が勝敗を左右するとされていたが、岸本は34得点を挙げる大活躍でプレーオフMVPを獲得。見事、チームを優勝に導いた。

 もう1人、キングスを語る上で欠かせないのが大黒柱のアンソニー・マクヘンリーだ。落ち着いたプレーでチームを引っ張るだけでなく、コートを離れても、チームの精神的な支柱として大きな影響を与えている。

 若手の注目株は高校バスケット界の名門、福岡大学附属大濠高で活躍した津山尚大だろう。14年に当時18歳でプロデビューを果たし、なんら臆することなく堂々のプレーぶりを見せた。体の強さやテクニック、スキルなど未熟なところはあるが、そこは20歳の若武者である。先輩たちからどんどん学び、キャリアを積むごとに「スーパースター」へと成長するだろう。「子どもの頃からキングスに憧れていました」と語る津山。プロバスケチームが“夢”の対象になった証しであり、なんともうれしいコメントだ。今度は自分たちが、憧れの存在になるために飛躍を誓う。

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(グラフィックデザイン:相河俊介)

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B.LEAGUEを中心に、AKATSUKI FIVE(日本代表)やストリートボールまで、日本のバスケットボールの魅力を、わかりやすい記事とデザイン性の高い誌面でお届けする、新しいバスケットボール専門誌。Issueごとに独自の視点で特集を組み、興味深い企画で構成。

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