年々増す安定感、滋賀の誇りとなる存在へ B1西地区 滋賀レイクスターズ編

『hangtime』編集部

14−15シーズンはファイナルに進出し、クラブ史上最高となる3位でシーズンを終えた滋賀レイクスターズ 【写真:伊藤真吾/アフロスポーツ/bj-league】

 9月22日に開幕を迎える男子プロバスケットボールの新リーグ「Bリーグ」。B1に所属する18クラブをカウントダウン方式で紹介していく。第15回はB1西地区の滋賀レイクスターズだ。

意外と近い滋賀県、関西バスケを盛り上げろ!

「カスピ海の湖畔にクラブがあります」と記者会見で“自虐的に”自己紹介した滋賀レイクスターズの関係者。カスピ海とはもちろん琵琶湖のことだ。「滋賀県と聞いて思い浮かべるのは?」そう聞かれた大抵の人が「琵琶湖」と答えるだろう。人気ブランドの「近江牛」が滋賀県産と知らない人も多いかもしれない。そう、滋賀県はなぜだか影が薄いのだ。さにあらず、滋賀県にはレイクスターズがある。

 加えて、滋賀は意外とアクセスが良いのをご存じだろうか。レイクスターズがホームアリーナの1つとして使用するウカルちゃんアリーナ(滋賀県立体育館)は琵琶湖のほとりに位置しており、JR京都駅から最寄の大津駅までは快速や新快速で9分、大阪からでも新快速なら39分。大津駅からは車で約5分ほどの距離にある。JR琵琶湖線の膳所駅、京阪電鉄の京阪膳所駅からは徒歩15分で到着できる。日本一の湖・琵琶湖を眺め、大きな気持ちでレイクスターズの日本一を見届けてほしい。

着実に成長するチームは滋賀の誇りになる

 レイクスターズがbjリーグに参入したのは2008−09シーズンから。bjリーグで8シーズン戦ったが、新規参入2年目から連続してプレーオフ進出を果たしている。14−15シーズンはウエスタンカンファレンスを勝ち上がり、念願の“有明行き”(ファイナル進出)を決めた。カンファレンスファイナルでは、優勝した浜松の東三河フェニックス(現三遠ネオフェニックス)敗れたものの、翌日の3位決定戦で岩手ビッグブルズを下し、クラブ史上最高の3位という結果を残した。

 bjリーグラストの15−16シーズンはあと一歩で有明行きを逃したものの、クラブ歴代最多の勝ち星を上げるなど、常に成績は安定している。Bリーグファーストシーズンも33歳と若い遠山向人ヘッドコーチが指揮を執るが、フロントのバックアップ体制は盤石であり、西地区で存在感を示すことができそうだ。

 ロスターで目を引くのは、東京エクセレンスでNBDL(NBL2部)3連覇に貢献した狩野祐介と樋口大倫だろう。大学時代から活躍を続ける2人の加入は新しいチーム作りの核となるはずだ。特に狩野はクラブ初の日本代表に選出されるなど、大きな期待がかかる。東海大時代にはキャプテンを務めており、そのキャプテンシーは定評がある。チームのけん引役に打ってつけの存在だ。何よりも、彼自身がB1リーグでプレーできる喜びを感じており、そのモチベーションは高い。

 また、前述の2人に加えて日本でのプレー歴が長い、天理大卒のセンタープレーヤー、ファイ・サンバの帰化申請が開幕直前に認められたのも大きい。外国籍選手と帰化選手の出場を定めたオンザコートルール(※)により、有効に活用できそうだ。

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ユニークな活動を続けるクラブ

 このチームの成長を支えるのは「株式会社滋賀レイクスターズ」。クラブ発足当初から地元密着の活動に注力し、地元企業・個人の支援を幅広く集めている。レイクスターズが取り組む地域貢献活動はさまざまあり、今後もその幅を広げていく。レイクスターズは市民の応援を受けることで、市民に愛されるチーム作りを目指しているのだ。

 プロバスケットボールクラブの運営を行うのが「株式会社」であれば、滋賀県のスポーツ文化の興隆に一役買っているのが「公益財団法人 滋賀レイクスターズ」だ。“滋賀から五輪メダリストを!”をテーマに、「レイクス・スポーツファンド」によって滋賀県内に活動拠点を置くアスリートを支援している。所属選手、サポートアスリートは年々増えており、さながら滋賀県のスポーツ応援団長だ。チームスローガンである「ONE FOR LAKES, ALL FOR SHIGA」、その中心にB1リーグ所属のプロバスケットボールクラブがあり、存在意義を高めている。

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(グラフィックデザイン:相河俊介)

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B.LEAGUEを中心に、AKATSUKI FIVE(日本代表)やストリートボールまで、日本のバスケットボールの魅力を、わかりやすい記事とデザイン性の高い誌面でお届けする、新しいバスケットボール専門誌。Issueごとに独自の視点で特集を組み、興味深い企画で構成。

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