現役プロ選手を多く輩出している高校は? ベースボール・グラフィック・レポート

強打者そろう大阪桐蔭

 大阪桐蔭の出身者からはスケールの大きさを感じさせ、その部分において他の追随を許すことはないだろう。

【データおよび画像提供:データスタジアム】

 浅村栄斗(埼玉西武、09年卒)に始まり、西岡剛(阪神、03年卒)、平田良介(中日、06年卒)、中村剛也(西武、02年卒)、中田翔(日本ハム、08年卒)、森友哉(西武、15年卒)と続く打線は、相手投手に恐怖感しか与えない。プロでもフルスイングを貫く選手が多いのも特徴だ。西岡は今季、阪神で外野守備に就いたこともあり、「2番・レフト」での起用となった。

 投の中心は藤浪晋太郎(阪神、13年卒)。12年には1学年下の森とバッテリーを組み、史上7校目の春夏連覇を達成。今も当時も150キロ台の快速球を武器とするのは変わりない。

 そして、11年から今年までの6年間、毎年1人はプロへ選手を送り込んでいる。ここ10年前後で急激に実力を伸ばした同校らしいデータだ。

エース菅野を擁する東海大相模

「アグレッシブ・ベースボール」を掲げる東海大相模。攻守に一癖ありそうなメンバーがそろった。

【データおよび画像提供:データスタジアム】

 トップバッターとして好調カープをけん引する田中広輔と、巨人の大黒柱・菅野智之の同級生コンビ(ともに08年卒)がチームの中心。そこにベテランの森野将彦(中日、97年卒)、原拓也(オリックス、03年卒)らが盛り立てていく形だろうか。4番に座る大田泰示(巨人、09年卒)は、3年夏の地方予選で大会記録の5本塁打をマーク。この頃の豪打を待ちわびるファンは多い。

また、昨夏は45年ぶり2度目の全国制覇を達成。この時のダブルエース、小笠原慎之介(中日、16年卒)と吉田凌(オリックス、16年卒)のライバル物語も見守っていきたいところだ。

実績では頭抜ける名門・PL

 最後にPL学園のメンバーを紹介したい。

【データおよび画像提供:データスタジアム】

 かつては泣く子も黙る超名門として球界を席巻してきた同校の出身者も、1チームを組むギリギリの人数まで減ってしまった。

 やはり他校に比べるとベテランの占める割合が高く、松井稼頭央(東北楽天、94年卒)、福留孝介(阪神、96年卒)と日米通算2000安打達成者が2人もいる。このチームでは若手の部類に入る緒方凌介(阪神、09年卒)や吉川大幾(巨人、11年卒)には、大先輩のプレッシャーに負けず、1年でも長くPLの灯を点し続けてもらいたい。
 ちなみに、12球団には同校出身者の投手が現在1人もおらず、今回は海の向こうから前田健太(ドジャース、07年卒)に参戦をしてもらおう。渡米1年目から強豪チームの先発ローテーションに加わる“マエケン”の活躍は、今年度限りで休部を発表した野球部関係者やファンにとって、数少ない明るい話題だろう。

 今回はこのようなオーダーを組んでみたが、どこのチームが強いのか、想像するだけで思わず笑みがこぼれてしまう。理想形はファンの数だけあるはず。この機会に「あなただけの最強オーダー」を考えてみてはいかがだろうか?

(文:加賀一輝/スポーツナビ、グラフィックデザイン:澤田洋佑)

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