西アフリカ選抜が挑んだ日本ハムOB戦 五輪復帰、普及発展に大きな意義
約2500人が集まった一戦
握手を交わす西アフリカ選抜と日本ハムOBたち 【写真提供:ブルキナファソ野球を応援する会】
ブルキナ野球会の代表、出合祐太氏は世界最貧国で野球普及活動に取り組んだJICA(国際協力機構)による青年海外協力隊のOB。野球不毛の地での普及活動の継続と、さらなる発展を目指して2008年12月に北海道・富良野で同会を立ち上げた。貧しい国において「誰もが平等に夢に挑戦できる社会を築くために夢の実現のプロセスを具現化すること」をコンセプトにしたこの活動は徐々にではあるが実を結び、現在では2人の選手が日本の独立リーグでプロとしてプレーしている。
西アフリカ選抜は7カ国、40人の選手によるセレクションを経て、ブルキナファソ、ガーナ、コートジボワールからの9選手とコーチ1人が来日。これに四国アイランドリーグ・高知のサンホ・ラシィナとBCリーグ・新潟のザブレ・ジニオが加わり、日本各地を転戦する。すでに道内で7試合をこなし、17日の大一番に臨んだ。
結果は日本ハムOBが大勝
野球経験の浅い西アフリカ選抜相手にも手心を加えず、スポーツマンシップを持って臨んだ日本ハムOBは、この後を現役引退して2年の江尻慎太郎がロングリリーフ。4イニングをノーヒットに抑え、打つ方では地元・北海道出身の池田剛基が満塁ホームランを放つ活躍。あわよくば、日本でプレー先を見つけたいと考えていた西アフリカナインに「プロの壁」を見せつけた。
スコアは2対10という一方的なものに終わったが、観客席は大いに盛り上がり、当初出場予定のなかった稲葉篤紀がサプライズで打席に立つと、スタンドのボルテージは最高潮に達した。