皐月賞を最強データツールで徹底分析! 『いち押し馬』と『割り引きたい馬』

JRA-VANデータラボ

初勝利時の補正タイムが強さの証明?!(小田原智大)

 競馬ソフト「TARGET frontier JV」の補正タイムを活用し、今年の皐月賞を展望してみることにする。特に注目したいのが、初勝利時の補正タイムだ。昨年皐月賞を優勝したドゥラメンテは、初勝利となった2戦目の東京芝1800mにおいて、補正タイム110という破格の数値をマークして圧勝していた。同年2着のリアルスティールも、阪神芝1800mの新馬戦で補正タイム104という優秀な成績を残していた。過去10年、皐月賞で3着以内に好走した馬を調べると、このようなキャリアを持つ馬が非常に多かった。具体的には芝1600m以上(できれば芝1800m以上)のレースで、補正タイム103以上をマークしていることが望ましい

 その点に注目し、今年の皐月賞出走予定メンバーについて考えてみる。前評判ではきさらぎ賞を制したサトノダイヤモンドと、弥生賞1着のマカヒキ、同2着のリオンディーズを加えた「3強」の様相となっている。まず、サトノダイヤモンドは、京都芝2000mの新馬戦で補正タイム105を出している。そして、マカヒキは京都芝1800mの新馬戦を勝っているものの、補正タイムは101。水準以上の強さではあるが、特別に優秀というわけではなかった。一方、リオンディーズは京都芝2000mの新馬戦で105をマーク。サトノダイヤモンドと同様、非常に優秀なパフォーマンスだった。

 その後のトライアルや重賞の補正タイムを加味して考えると、サトノダイヤモンドが勝ったきさらぎ賞が非常に強烈。過去10年の同レースでは最高クラスのタイム評価となった。マカヒキとリオンディーズが接戦でゴールした今年の弥生賞も、補正タイムもまずまず優秀だったが、それ以上にサトノダイヤモンドの底知れぬ力が魅力的だ。「3強」の中では、サトノダイヤモンド>リオンディーズ>マカヒキという序列をつけてみたい。

 その他で注目したいのは、東京芝2000mの未勝利戦を補正タイム103で制したディーマジェスティ。共同通信杯の補正タイムも悪くなく、フロック視するのは危険だろう。あとは、いずれも新馬勝ちがマイル戦だがエアスピネルロードクエストの補正タイムが非常に優秀。特にロードクエストは新潟2歳Sの補正タイムが過去最高レベル。桜花賞馬ハープスターと同等のパフォーマンスだった。

イチ押し馬:サトノダイヤモンド
割り引きたい馬:マカヒキ

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