前田健太が立ち向かう強打者は誰だ!? ナショナル・リーグのスラッガーを紹介

杉浦透

ナ・リーグ中地区、東地区

ナ・リーグ随一のスラッガー、ブライス・ハーパー 【Getty Images】

 中地区、東地区の球団は、ドジャースとの試合は少なくなるが、前田を迎える強打者の数は後を絶たない。対戦相手を研究し、どのような戦略を講じ最少のダメージで打ち取るかが前田の成功の鍵となるだろう。

 19歳の若さでメジャーデビューを果たしたブライス・ハーパー(ワシントン・ナショナルズ)は、スーパースラッガーの中でも最も危険なバッターになると予想される。高校時代に502フィート(約153メートル)の特大本塁打を放ったこともあり、昨年22歳の若さで大ブレーク。42本で本塁打王に輝き、打率3割3分、99打点でナ・リーグMVPも手にした。OPSもリーグトップの1.109を記録。打ち損じのポップフライに見える打球が本塁打になる光景は、まさにピッチャー泣かせの何物でもない。また、昨年放った42発のうち、35本が右ピッチャーから打っている点も前田にとって要注意事項だ。

2015年のナ・リーグ新人王、クリス・ブライアント 【Getty Images】

 シカゴ・カブスのクリス・ブライアントは大学3年の1シーズンのみで31本塁打を放ち、昨年はルーキーにも関わらず26本塁打、99打点をかせいだ新たなスラッガーだ。顔面直撃の大ケガから復帰したマイアミ・マーリンズのジャンカルロ・スタントンは身長196センチ、体重106キロ。フットボール選手並みの体形で、メジャートップレベルのピッチャーでさえ対戦の際は恐怖を感じるという。

 パワーヒッターに焦点を当ててきたが、スピードプレーヤーも軽視できない。マーリンズのディー・ゴードンは昨シーズン58盗塁、14年は64盗塁を決めており、シンシナティ・レッズのビリー・ハミルトンはここ2年間で113盗塁、12年のマイナー時代はなんと1シーズンで155盗塁を成し遂げている。塁に出すと厄介な選手も脅威になることだろう。

 日本を代表するエースとしてメジャーの扉をたたいた前田が強打者相手にどう戦うのか? やはり打たれるのか? それともこれまで積み上げてきた経験と技術で、彼らを封じ込めるのか? 目が離せないシーズンになりそうだ。

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