1年目でV真中監督「最後は開放感」=ヤクルト、リーグ優勝会見全文

ベースボール・タイムズ

ヤクルトは14年ぶり7度目のリーグ優勝。就任1年目で胴上げされた真中監督は7度宙に舞った。 【写真は共同】

 東京ヤクルトは2日、14年ぶり7度目のリーグ優勝を決めた。 優勝へのマジックを「1」として迎えた本拠地・神宮球場での最終戦、ヤクルトは阪神と延長11回の熱戦を繰り広げ、2対1で劇的なサヨナラ勝ちを収めた。

 ヤクルトは初回、畠山和洋の先制タイムリーで幸先良く先制すると、先発の小川泰弘が6回無失点と好投。終盤は継投で無失点に抑えていたが、8回に守護神・バーネットが阪神の代打・関本賢太郎に同点打を許して延長戦に突入した。延長11回2死一、三塁から、最後は雄平がライト前タイムリーを放ち決着をつけた。

 真中満監督は「ホッとしています」と感想を漏らすと、「選手が粘って粘って、1試合1試合戦った。本当に素晴らしいチームだと思います」と選手をたたえた。

 以下は、試合終了後に行われた、真中監督、石川雅規、雄平、山田哲人の優勝会見でのコメント。

真中監督「9月は本当に苦しいゲームが続いた」

試合後、優勝会見に応じる(左から)山田、真中監督、石川、雄平。笑顔がはじけた 【写真は共同】

――おめでとうございます。優勝を決めた率直な感想は?

 ホッとしています。

――シーズンを通じてしびれる試合が多かったですが、今日のゲームを振り返っていかがですか?

 なかなか追加点が取れない中、追いつかれて。チャンスを何回もつぶした中での最後の勝利だったので、本当に苦しいゲームでした。だけど、最後は開放感がいっぱいですね。

――前年度最下位チームを率いた新監督が優勝監督になるのは前代未聞ですが?

 いや、本当に選手、コーチ、フロント、みんなに恵まれて、胴上げまでしてもらって、本当に幸せだと思います。

――シーズンを振り返って一番苦しかった時期は?

 やはり9月に入ってからですね。9月に入って最後の10数試合は本当に苦しいゲームが続きました。

――それを乗り越えられた要因は?

 本当に選手が粘って粘って、1試合1試合戦った。その結果ですね。本当に素晴らしいチームだと思います。

――クライマックスシリーズ(CS)、日本シリーズへ向けた意気込みをお願いします。

 今日はとにかく、ひとつ喜んで。また明日から切り替えて、CSに向けて、そして日本シリーズで優勝できるように、みんなでまたやっていきたいと思います。

石川「今年にかける思いは強かった」

――自身初のリーグ優勝の率直な気持ちは?

 こんなにうれしいんだなというのが、率直な気持ちです。

――優勝が決まった瞬間は涙が出てきましたか?

 そうですね、はい。自分の試合以上に緊張して見ていましたけど、終わった瞬間は本当にいろんな思いというか、気持ちが込み上げてきました。

――シーズン後半の自身の連勝街道を振り返っていかがでしょう?

 8月終わりから9月にかけて監督さんが信頼して、中4日だったり、中5日、中5日で続けてくれたので、その信頼を裏切ることなくゲームを作ろうと考えていました。しっかりとした準備ができましたし、何しろ打線は最高の打線ですし、後ろのピッチャーも素晴らしい仲間がいる。何とかゲームを壊さずに、という思いで投げていました。

――特に9月27日の巨人戦、勝てばマジック点灯という試合が一番しびれる試合だったと思いますが?

 そうですね。しびれる試合でしたけど、自分のやってきたことを信じて、目の前のバッターを一人一人という気持ちが結果的にチームの勝利につながりました。あのときはホッとしました。

――まだ登板があるんですよね?

 それは監督さんと相談してですね(苦笑)。

――プロ入りから14年間の思いをあらためてお聞かせください。

 プロに入った1年目のキャンプは、前年度のセ・リーグを制覇して日本一になったチームで、何か優勝というのはすぐ手に届くのかなと漠然と思っていました。でも毎年毎年セ・リーグでしのぎを削って、(優勝には)届きそうで届かないという思いがすごくありました。今年は特にし烈な優勝争いになりました。すごくチャンスではありましたけど、僕らは昨年最下位のチームですし、一つ一つの勝利の積み重ねという思いが強かった。2011年に悔しい思いをしていますし、今年にかける思いは強かった。その思いを今シーズンはぶつけました。

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著者プロフィール

プロ野球の”いま”を伝える野球専門誌。年4回『季刊ベースボール・タイムズ』を発行し、現在は『vol.41 2019冬号』が絶賛発売中。毎年2月に増刊号として発行される選手名鑑『プロ野球プレイヤーズファイル』も好評。今年もさらにスケールアップした内容で発行を予定している。

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