9ホールのみの超ミニゴルフ大会が開催=ホリエモンからV経験のあるプロまで参加

北村収

9ホールのみ、賞金総額は60万円

日本ツアー優勝経験のあるプロからホリエモンこと堀江貴文氏ら多士済々なメンツが参加した9ホールのみの『マーク・マイクロ・トーナメント』 【北村収】

 米国男子ツアーでの松山英樹と石川遼の活躍がゴルフニュースを賑わせていた8月22日金曜日の午後に、日本ではとても小さなトーナメントが開催されていた。その名は『マーク・マイクロ・トーナメント』。競技は9ホールのみ、使用クラブは6本以内(アマチュアは9本以内)、そして賞金総額は60万円で優勝賞金15万円。出場したのはプロ17名とアマチュア20名の計37名だった。

 プロゴルファーでは、日本のメジャーの一つである日本プロゴルフ選手権を制覇している合田洋プロ、佐藤信人プロ、また7月の全英オープンに参加した塚田好宣プロなど有力選手も数多く参戦。また、アマチュアではホリエモンこと堀江貴文氏も出場した。

 1組目スタートしたのは14時30分、そして最終組がホールアウトしたのは18時ごろ。この超短期決戦を制したのは今野康晴プロ、河瀬賢史プロ、青木繁之プロ、芹澤大介プロの4名。9ホールを2アンダーでラウンドし優勝を分け合った。

 この今までのトーナメントと比べて規格外に小さなトーナメントの魅力とは? 試合の模様をレポートするとともに、出場したプロなどにもインタビューを敢行。今後の可能性についても探ってみた。

出場プロが短パン!?1番ホールから攻めのゴルフ

普段のトーナメントではない短パンとラフな格好の塚田好宣プロ。自らキャリーバックを担ぎ、目土袋を持ってラウンドするのもこの大会の特徴 【北村収】

 一般のトーナメントと異なっていたのはスケールの小ささだけではなかった。まずはプロの服装。出場するプロはほとんどが短パンで出場していた。「懐かしい感じですよね。今ではツアーでの短パンは許されていませんが、大昔はジャンボさん(尾崎将司選手)なんかも試合でも短パンでラウンドしていましたよね」と日本プロなどツアー9勝を挙げている佐藤信人プロ。こんな会話がスタート直前でも交わされるリラックスした雰囲気も、このトーナメントの特徴かもしれない。

 しかし、さすがは勝負師であるプロゴルファー。試合が始まると顔つきが真剣モードに一変した。
「9ホールの試合での勝負ポイントは、どんどんバーディをとってボギーをたたかないこと。最初から攻めていかないとダメですね」
 ツアー1勝を挙げ先月開催された世界メジャーの全英オープンにも出場した塚田プロが語るとおり、1番ホールから攻めのゴルフを展開していった。

キャディバッグを自ら担ぎ目土袋を持ってラウンド

河川敷コースなので土手が丁度いい観戦スポットとなっていた今大会。距離の近さと人数以上に響いた歓声の大きさに出場者からは「雰囲気が良かった」との声も 【北村収】

 短パン以外にも普段の試合と大きく異なっている風景があった。それはプロが自らクラブを担いでさらに目土(ボールを打ったときに削られた芝生を平な状態にするための砂)を持ってラウンドしていたこと。「みんな昔は自分で担いで目土を持ってラウンドしていたので、懐かしさもあったし初心に戻れてゴルフができたということで、楽しかったですね」と中井学プロ。観戦していたギャラリーもそんなプロゴルファーに親近感を覚えていたようだ。

 今回の開催コースは東京都の赤羽ゴルフ倶楽部。最寄りの駅から徒歩7分と電車でも気軽に来ることができる。しかも、河川敷コースなので土手が丁度いい観戦スポットとなっており、この試合を見たいと集まった方や偶然散歩などをしていて足を止めた方などが試合を観戦していた。

 コースより少し高い土手からプロのスイングや弾道もはっきり見ることができ、ギャラリーは短期決戦で攻めのゴルフを展開しているプロの技を満喫。さらに最終ホールのグリーン近くの土手も絶好の観戦スポットとなっていて、勝負所のパットに歓声が上がっていた。

「結構ギャラリーもいて雰囲気良かったですよね。土手がまるでスタジアムのようでしたね」
 集まっているギャラリーの数は数十人ではあったが、距離の近さと人数以上に響いた歓声の大きさに、佐藤プロも驚いていた。

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著者プロフィール

1968年東京都生まれ。法律関係の出版社を経て、1996年にゴルフ雑誌アルバ(ALBA)編集部に配属。2000年アルバ編集チーフに就任。2003年ゴルフダイジェスト・オンラインに入社し、同年メディア部門のゼネラルマネージャーに。在職中に日本ゴルフトーナメント振興協会のメディア委員を務める。2011年4月に独立し、同年6月に(株)ナインバリューズを起業。紙、Web、ソーシャルメディアなどのさまざまな媒体で、ゴルフ編集者兼ゴルフwebディレクターとしての仕事に従事している。

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