TAJIRIが語る『SMASH.23』完全ガイド!

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まばたき厳禁! 超高速バトルを見逃すな!!

 以前からボクは、YO−HEYのいわゆる自己陶酔型の性格をすごく評価しているんですよ。こういう競争社会のなかで、自己陶酔型の人間というのはいきなり抜け出して目立つというか、だからとてもいいことなんですよ。で、ボクは児玉にもそういう要素はあると思っているんですよね。だけど、児玉はそれをうまく出せていないのか、それとも敢えて自分の胸のうちにしまい込んでタイミングを見計らっているのかわかりませんが、自己陶酔した児玉というのをボクは観てみたいですね。

 あと、テクニックという面ではYO−HEYも児玉も、どちらも素晴らしいものを持っていると思います。ゴングが鳴った瞬間から、まばたきをしちゃいけないような、物凄い攻防が繰り広げられるはずですよ。

<第4試合>
児玉ユースケ
YO−HEY

試合後にがらりと対立構図が変わってしまうかも

 小仲=ペールワンという選手は、ボクも北都プロレスに参戦していたときに彼の試合を観ているんですけど、本当に衝撃を受けましたよ。彼は、あぐらをかいたまま移動したり、逆立ちしたり、相手の腕をロックしたりするんですね。人間技とは思えない奇抜さというか、見た目もそうなんですがバケモノですよ。実は、SMASH旗揚げのときからボクはいつか彼が参戦するタイミングをうかがっていたんですよね。そんなときにキトタクがいいタイミングで彼をSMASHに連れてきてくれたので、その部分ではすごく感謝しています。

 あと、市来貴代子については、ボクはIWAジャパンで彼女がデビューしたときから知っているのですが、とにかく気が強い子ですね。紫雷美央との対戦は、まさに“気が強い女ナンバーワン決定戦”と言っても過言ではないですね。IWAジャパン時代、さくらえみが市来に顔面をバンバン蹴られ、イスで殴られ、鼻血を出して泣きながら育っていったんですよ。いじめっ子と泣き虫みたいな。そんなこともありましたね。

 なんかキトタクの妄想が進化し始めているというか、元IWAジャパンvs.キトタク軍団というか、そもそもキトタク軍団もまだ実態がよくつかめてないですからね。だから、思わぬ形でキトタク軍団は形成されつつあるので、この試合が終わったときにがらりと対立構図が変わっている可能性もありますね。

 それにしても、松田慶三のキャラクターが確立されてきたというか、とにかく強烈ですよ。もしかしたら、松田にとって、いまがレスラー人生で一番輝いているときなんじゃないかな(笑)。あと、平野さんがリング上に持ってきたスーツケースの中に、ジャイアントカプリコが入ってたじゃないですか。あれもまったくもって意味不明というか、ミステリーすぎますね。その謎解きも楽しみだったりします。

<第3試合>
木藤拓也、紫雷美央、小仲=ペールワン
松田慶三、平野勝美、市来貴代子

■負けたほうは、これまでのキャリアに大きな傷をつける可能性も

 雫ちゃんは前回『SMASH.22』の華名を相手にものすごいインパクトを残しましたが、それは最初だからであって、観ている側はこれから減点法になっていくと思うので、観る目が厳しくなると思うんですよ。そのなかで雫ちゃんが今回もインパクトを与えることができるのか、ボクはそこに注目したいですね。

 一方、真琴ちゃんはSMASHに移籍してきてから、見違えるようにプロレスがうまくなってきています。先日、全日本プロレスさんの台湾大会にボクと真琴ちゃんが参戦したのですが、彼女はその大会でSHIMMERの現役王者であるチアリーダー・メリッサと対戦したんですね。日本のファンに見せられなかったのがもったいないくらい、すごくアメリカンないい試合だったんですよ。プロレスの王道とも言える試合でした。

 格闘技という土台から観ると、やはり雫ちゃんのほうが上だと思います。だけど、真琴ちゃんにはこの5、6年で培ってきた華の部分がある。その強みをお互いが出し切ることができれば面白い試合になるはずです。そのかわり、この試合に負けたほうは、これまでのキャリアに大きな傷をつけてしまう可能性もありますね。それぐらい勝負論が詰まった試合でもあるんですよ。

<第2試合>
真琴
雫あき

■技巧派集団というイメージを変えてもらいたい

 SMASHでは、現在『SMASHトレーニングキャンプ』という会員制のプロレススクールを運営しています。今回デビューする土肥孝司は、スクール出身第1号選手なのです。スクール生は現在15名ほどいるのですが、土肥はそのなかでも身体はしっかりしていて、もちろんデビューできるレベルに到達しております。

 どちらかと言えば、“SMASHは技巧派集団”というイメージがみなさんの中にもあると思うのですが、スクール生にはそのイメージをどんどん変えてもらいたいんですね。その打ってつけの男が土肥だと思います。彼は、元暴走族のトップだったらしく、喧嘩も滅法強い。SMASHにはいなかったタイプですよね。

 SMASH旗揚げ時から“若い人間の成長ストーリーを見せていく”というのを大きなテーマとして掲げていましたが、第1試合で成長ストーリーの出発点を見せられるというのは、それだけSMASHが団体としての力を蓄えてきた証拠でもあるのではないでしょうか。

<第1試合 土肥孝司デビュー戦>
AKIRA
土肥孝司

フィンレー参戦によって、SMASHは新たなるストーリーへ突入する

 今回の『SMASH.23』は、過去最大の敵であるデーブ・フィンレー参戦によって、SMASHが新たなるストーリーへ突入していくと言ってもいいでしょう。そして、ひさびさにSMASHから新人レスラーもデビューします。それにしても、小仲=ペールワン、市来貴代子、デーブ・フィンレーが同じ日に、同じリングに立つわけですからね。これは日本プロレス史上において歴史的大事件ですよ。面白くないわけがない(笑)。

 それと、SMASH旗揚げ戦からリングを彩る華として活躍してきたリングアナウンサーのSUNAHOさんが、今大会は諸事情によりお休みとなります。そのピンチヒッターとして、SUNAHOさんと同郷である“富山の怪人”矢郷(良明)さんがリングアナを務めることとなりました。矢郷さんはマイクパフォーマンスも抜群ですし、この緊急事態のなか、リングアナを見事に務めてくれるであろうとボクも期待しています。みなさまもぜひお楽しみください。

 最後にもうひとつ、なんでも今大会の休憩明けに酒井代表から“ある重大な発表”があるとのことです。これはボクもよく知らないので、何が発表されるのか、いまからとても楽しみであります、ええ(ニヤリ)。

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