無名のウーストフイゼン、メジャー初Vに「信じられない」=全英オープン最終日

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メジャー大会初優勝を決め、妻と娘と喜ぶルイス・ウーストフイゼン 【写真は共同】

 第139回全英オープンは18日、当地のセントアンドルーズ・オールドコースで最終ラウンドが行われ、ルイス・ウーストフイゼン(南アフリカ)が後続に7ストロークの大差をつけ、念願のメジャー初優勝を飾った。この日のウーストフイゼンは後続に4打差の単独トップからスタートすると、他を寄せ付けず逃げ切ってメジャーチャンピオンの仲間入りを果たした。

ウッズの最多ストローク差記録には届かず

 最終日最終組をウーストフイゼンと一緒に回り、逆転が期待されたポール・ケイシー(英国)は12番でトリプルボギーをたたいて自滅。最終ラウンドを1アンダー71にまとめたウーストフイゼンが通算16アンダーまで伸ばし、ゴルフの聖地セントアンドリュース、オールドコースを制覇した。

 近代全英オープンにおいて、最多ストローク差で優勝記録を持つのはタイガー・ウッズ(米国/8打差)だが、南アフリカ出身の27歳がもし最終ホールで3メートルのバーディーパットを沈めていれば、その記録に並びかけていたところ。しかしバーディーパットは外れてパー止まり、惜しくもタイ記録達成はならなかった。

 そのほか、イングランド勢期待のリー・ウェストウッド(英国)が70をマークし通算9アンダーで単独2位に入り、最終日に75と苦しんだケイシーは通算8アンダーでローリー・マキロイ(北アイルランド)、ヘンリック・ステンソン(スウェーデン)と並び3位タイに入った。

「驚き以外の何ものでもない」と興奮

 一日を通し、2位以下はウーストフイゼンに3打差まで迫るのがやっと。9番のパー4でティーショットをグリーンに乗せ、15メートルものイーグルパットをねじ込んだことで完全に流れはウーストフイゼンに傾き、その煽りを受けてケイシーは12番でトリプルボギーをたたくことになる。

 ちなみにこの日の8番でたたいたボギーがウーストフイゼンにとって今週5個目のボギー。最終的には17番を加えトータルボギー数は6個だった。
 ラウンド後「信じられない。自分が全英オープンチャンピオンになったなんて驚き以外の何ものでもない!」と興奮を隠し切れなかったウーストフイゼン。南アフリカ勢としてはアーニー・エルス以来、史上4人目の全英王者となった。

 無名のウーストフイゼンの勝利は本人だけでなく周囲にも大きな驚きとして受け止められたが、彼だけが特別なわけではない。2003年には当時世界ランク396位のベン・カーティス(米国)が全英を制しているし、その翌年は本命のアーニー・エルス(南アフリカ)をプレーオフで下した伏兵トッド・ハミルトン(米国)が全英チャンピオンに輝いている。

 一方、日本勢は石川遼が最終日に2アンダー70をマーク。通算2アンダーで27位タイに入ったのが最高だった。ちなみに石川にとって27位タイはメジャーでの自己最高位。
 ベテランの谷口徹と宮瀬博文は最終日にスコアを落とし、谷口が通算3オーバー、60位タイ、宮瀬が通算4オーバー、68位タイで4日間の競技を終えた。

<了>
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