「リアル」この熱気を感じよ! 初代タイガーマスク

安田拡了

“リアルダーク”折原昌夫が勝手に作った新ベルトの思惑!

折原(中央)が勝手にベルトを制作 【スポーツナビ】

 第二試合は折原昌夫の率いるリアル・ダークに、さんざん痛めつけられてきたグラン浜田が初参戦の稔、復帰を果たすサミー・リーJrと混成トリオを組んで激突。
 しかし、会見で折原はとんでもないものを披露した。勝手に「リアル・ダーク・レスリング・チャンピオンシップ(R・D・W・C)」なるタッグベルトを2本持参。
「これから彼ら2人(シャークとシャドー)にベルトを巻いてもらって、強敵をどんどん当てていきます」と言うではないか! 

 通常、ベルトというのは団体の許可があって作られる。それを誰の許可なく勝手に作ってきてしまったのだから非常事態というしかない。
 折原の考え方は初代タイガーの提唱するストロングスタイルを前面に打ち出していくものとは若干、違う。天龍源一郎の教えを受けているだけにストロングはストロングでも強さだけではないものを打ち出していきたいという気持ちが強いのだ。ベルトを巻いて暴れまわって最終的に初代タイガーに公式なベルトとして認めてもらいたいという。

 だが「R・D・W・C」ベルトと言っても悪の紋章のようなもの。いったい、誰が憧れ、欲しがるというのか。それがまず疑問だ。
 ともかくベルトの価値というのは巻いているレスラーでどんどん高まっていくもの。リアル・ダークの暴れっぷり次第だろう。

「いまのプロレス界は会社が作ったものの中で選手が動いている。そんなのはプロレスじゃない。俺が知っているタイガーマスクや天龍源一郎の世代は、選手が動いて勝手に物事を作り、それを会社がうまくまとめていた。俺はそれをやる。それをしなかったら面白くならない。会社のためではなく、ファンのためにファイトしていくよ」(折原)

 確かに1980年代のプロレスは選手がエネルギッシュに相手に挑みかかり、会社は面白がってマッチメークをしてプロレス全盛時代を築いてきた。折原はその動きに戻したいと思っているのだ。
 勝手に作った新ベルト。その価値を高める第一段階。今回の相手は価値を高めるにはいきなり十分すぎる強豪となった!

前座の気迫は先輩の厳しい攻めから!

間下(右)と斎藤が、どんな戦いを見せるのか(写真は3.1後楽園大会) 【t.SAKUMA】

 新弟子の間下隼人、斎藤彰文がタッグを組んで大先輩のスーパー・ライダー、ケンドー・ナカザキの胸を借りることになった。

 この試合について、とやかく言うことはない。間下と斎藤はがむしゃらに向かっていくだけでいい。前座試合というのは苦しい修行の場だ。スーパー・ライダーとナカザキも厳しい攻めをすればするほど、新弟子というのは成長する。間下、斎藤が技を出したところで蹴散らされることだろう。そこではじめてプロレスとは技ではなくて気迫だということが思い知らされるのだ。

 間下、斎藤よりも、スーパー・ライダー、ナカザキの攻め方に注目したい。どれだけ厳しい攻めをすることができるかで、この試合の迫力が変わってくるからだ。間下、斎藤の新弟子に気迫が見えなければ、スーパー・ライガーとナカザキをブーイングすべし!

(記事提供:リアルジャパンプロレス)

■初代タイガーマスク リアルジャパンプロレス「STRONG STORM」
6月17日(水)東京・後楽園ホール 開場17:30 開始18:30

<第5試合 6人タッグマッチ 60分1本勝負>
初代タイガーマスク(RJPW)、長州 力(リキプロ)、ウルティモ・ドラゴン(闘龍門MEXICO)
蝶野正洋(新日本プロレス)、ザ・グレート・サスケ(みちのくプロレス)、関本大介(大日本プロレス)

<第4試合 タッグマッチ 30分1本勝負>
鈴木みのる(パンクラスMISSION)、スーパー・タイガー(RJPW)
石川雄規(格闘探偵団バトラーツ)、長井満也(ドラディション)

<第3試合 レジェンドチャンピオンシップ 60分1本勝負>
[王者]アレクサンダー大塚(第3代王者/AOCD)
[挑戦者]澤 宗紀(格闘探偵団バトラーツ)

<第2試合 リアルダークvs.RJPW軍 30分1本勝負>
折原昌夫(メビウス)、タイガー・シャーク(RJPW)、ブラック・シャドー(フリー)
グラン浜田(フリー)、稔(フリー)、サミー・リーJr.(RJPW)

<第1試合 タッグマッチ 30分1本勝負>
スーパー・ライダー(RJPW)、ケンドー・ナカザキ(RJPW)
間下隼人(RJPW)、斎藤彰文(RJPW)

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