ハリル「ここから日本がより強くなる」 W杯アジア最終予選 タイ戦後の会見

スポーツナビ

試合後ハリルホジッチ監督(右端)は「良い試合だったと思う」とタイとのアウェーマッチを総括した 【写真:中西祐介/アフロスポーツ】

 サッカー日本代表は6日、バンコクのラジャマンガラ・スタジアムでタイ代表とのワールドカップ(W杯)アジア最終予選に臨み、2−0で勝利した。日本は前半18分に原口元気のゴールで先制すると、後半30分に浅野拓磨が追加点を決めてそのまま逃げ切りに成功。最終予選で初勝利を挙げた。

 試合後、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督は「良い試合だったと思う」と総括。ミスから相手にチャンスを与えたシーンに触れ、「心理面ではまだまだ問題がある」と課題を挙げた。また、UAE戦から先発メンバー3人を変えた意図に関しては、「経験のある選手と若い選手を競争させたかった」「(外れた)彼らが悪かったからではない」と説明。「チームに良い雰囲気をもたらしてくれた」「ここから日本がより強くなる」と満足げな表情を見せた。

 日本は次戦、10月6日にホームでイラク代表と対戦する。

経験のある選手と若い選手を競争させたかった

 みなさん、コンバンワ。簡単ではなかったが、非常に重要な勝利だった。このチームがどのような心理状況で試合に臨むのか不安もあったが、この試合に本当に勝ちたいという気持ちで臨んだ。またしてもたくさんの決定機を作ったが、(ゴールにならなかったのは)集中力の欠如からなのか。それでも良い試合だったと思う。グラウンドは難しい状況だったし、最後にプレゼントをひとつふたつ与えてしまったかもしれないが、そういう状況に陥るのは心理面でまだまだ問題があるのかもしれない。

 選手を祝福したい。ここから日本がより強くなってくれると思う。合宿中はけが人や疲労など、さまざまな問題もあった。しかしメディカルやアドミニ含めて、すべてのスタッフと選手が良い準備をしてくれた。それから、素晴らしい戦いをしたタイ代表も祝福したい。タイと対戦する多くの国は困難に直面することだろう。

──UAE戦から3選手を替えた意図と選手への評価は?

 先ほど試合後のインタビューでも言ったが、少し競争を見たかった。と同時に、何人かの選手が疲労を抱えていたし、けがもあったので、若い浅野をはじめ新しい選手を試した。経験のある選手と若い選手を競争させたかった。

 出場した選手は良いプレーをしてくれた。そして偶然というか、彼らがゴールを決めてくれたおかげでチームに良い雰囲気をもたらしてくれた。選手を替えたのは、(外れた)彼らが悪かったからではない。UAE戦もまったく良い試合でなかったわけではなかった。ただ、このチームにフレッシュさをもたらしたい意図があった。

 われわれは(タイに)プレッシャーをかなりかけたと思う。(それによって)相手はオフェンスの組み立てで、何ももたらすことができなかった。この2試合で、われわれにも変化をもたらすことができることを見せたかった。また、国内でパフォーマンスの良い選手、アウェーで良い選手がいることも理解できたと思う。そうはいっても、プレーしなかった選手が悪かったというわけではない。

──10月も同じような日程で試合があるが、何かを変えるということは考えているか?(大住良之/フリーランス)

 ディテールには入りたくないが、1試合目は本当に難しい試合だった。何人かの選手がフィジカル的にトップではなく、試合をコントロールできない状況だった。それから90分間プレーしていない選手、遅くに日本に入った選手、そしてけが人も4人出た。われわれにとってはシーズンの半ばということで、理想とするようなコンディションではなかった。そうはいっても、UAE戦はオフェンス面でかなり良い攻撃ができた。

 主審の話はもう繰り返す必要はないと思うが、われわれは間違いなく2点を取り、2失点がプレゼントだった。若い選手を使ったことについて、非難することができるだろうか。全員に経験を積ませたいというのが私の希望だ。ただし、本当に大きな希望をもって初戦に臨んだので、かなりフラストレーションが溜まった。埼玉の雰囲気も最高だった。サポーターと同じように、私も勝利を期待をしていたので、本当にがっかりした。

タイ代表キャティサック・セーナームアン監督、試合後会見

 勝利した日本にはおめでとうと言いたい。選手はベストを尽くしたが(それ以上に)日本が強かった。最高の試合はできなかったが、失点も少なかった。

(サウジ戦と日本戦との違いについて)日本はテクニックがあり、ゲーム序盤から激しくプレッシャーをかけてきたので、難しいゲームになった。サウジは今日の試合でイラクに勝利(2−1)したが、2得点はいずれもPKによるものだった。

 われわれにとってすべての試合がチャレンジだ。毎試合、100パーセントの状態でベストを尽くさなければならない。日本とはフィジカルでもテクニックでもスタンダードが違っていた。最後は10人で戦うことになったのは残念だったが、次のゲームに向けてフォーカスしていきたい。

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