「正捕手争いに割って入りたい」育成3年目でA組抜てきの福岡ソフトバンク・盛島稜大は、し烈な正捕手争いを勝ち抜けるか。高谷裕亮コーチからは期待の声

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高谷裕亮バッテリーコーチ(右)と練習に励む盛島稜大選手(左) 【筆者撮影】

 長年にわたって“扇の要”としてチームを支えた甲斐拓也選手が巨人に移籍したことで、福岡ソフトバンクでは、し烈な正捕手争いが繰り広げられている。その中でも、注目したいのが、プロ3年目を迎える、育成の盛島稜大選手だ。

 盛島選手は、2022年育成ドラフト14位で沖縄・興南高校から福岡ソフトバンクに入団。この年のドラフト会議で、12球団最後となる126番目の指名を受けて、プロのキャリアをスタートさせた。

 入団後は三軍や四軍で経験を積み、昨季はウエスタン・リーグ公式戦3試合に出場。公式戦通算安打は1本だが、城島健司CBOの口から注目選手として名前が挙がり、今キャンプでは育成登録ながらもA組に抜てきされている。

 また、今年の自主トレは、同期の松本晴投手とともに“チーム有原”入り。「きっかけは城島さんです。有原(航平)さんの球を捕る機会はめったにないですし、私生活においても学べることがあると思って、参加を決めました。学ぶことは多かったです」と充実した表情で振り返った。

ライブBPで野手陣に指示を出す盛島稜大選手 【筆者撮影】

 春季キャンプ第3クール1日目の2月11日(火・祝)、盛島選手は打撃練習で力強い打球を飛ばすと、ライブBPでは積極的に声を出し、存在感を発揮。全体練習後は、多目的グラウンドで、同じくA組の谷川原健太選手、海野隆司選手、渡邉陸選手、そして高谷コーチらとともに特守を行い、最後まで一人残って汗を流した。

特守に参加した盛島稜大選手 【筆者撮影】

「全てを出し切って、A組で完走すること」を目標に掲げる今キャンプは、高谷裕亮バッテリーコーチと密にコミュニケーションを取りながら練習を行っているという。

「練習をするなかで、(高谷コーチが)悪かったこと、良かったことをどちらも教えてくださるので、悪かったところを改善していくために、日々動画を撮影して、チェックしながら取り組んでいます」

 一方で、高谷コーチは「一軍の選手の技術を見て、何が足りないのかも含めて勉強することもあると思う。盛島には“日々勉強や!”と言っています」と話し、「体がでかいけれど、動きや関節が柔らかいんです。伸びしろがすごくあります。楽しみですよ!」と期待を寄せる。

 盛島選手に今季にかける思いをたずねると「一番の目標は支配下です」と即答。「そこから正捕手争いに割って入りたい」と力強い言葉で活躍を誓った。187cm、107kgと捕手として恵まれた体格を生かし、まずは支配下登録へ。そこからさらにアピールを続け、正捕手奪取に向けてまい進する盛島選手から目が離せない。

取材・文 後藤万結子
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