「イチローはMLBの常識を破壊している」 エドガー・マルティネスが祝福の手記

丹羽政善
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 エドガー・マルティネス現マリナーズ打撃コーチが祝福の手記を寄せた 【Getty Images】

 6月15日(現地時間)、イチローがパドレス戦で2安打放ち、日米通算で4257安打に到達した。このピート・ローズの大リーグ最多安打を超える偉大なマイルストーンに、かつてマリナーズの主軸として活躍し、首位打者2回、打点王1回を獲得したエドガー・マルティネスが祝福の手記を寄せた。イチローがマリナーズに加入した2001年、主に「3番・DH」を務め、チームの大リーグシーズン最多記録に並ぶ116勝(46敗)に大きく貢献した。

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 イチロー、おめでとう。

 日米通算だろうが、素晴らしい記録には変わりがない。彼の打撃技術、能力、試合との向き合い方、準備――すべてを考えたとき、もしも最初から大リーグでプレーしていたらどうだったのか、そう思わせる。大リーグだけでもピート・ローズを超えていたかもしれない。本当に特別な選手だ。

 初めて会ったのは1999年の春季キャンプかな。確かオリックスがマリナーズと業務提携していた関係で、イチローが何人かの選手と一緒にアリゾナで行われたマリナーズのキャンプに参加していたんだ。そのとき、イチローのことは知らなかったけど、打撃練習では広角に打ち分け、引っ張ったときにはパワーも見せた。後で聞いたら、日本でずっと首位打者を取っているとのことだった。なるほどと思ったよ。

 いつか大リーグに来るとは、その時から聞いていた。そして2001年にマリナーズと契約して、われわれはチームメートになった。
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著者プロフィール

1967年、愛知県生まれ。立教大学経済学部卒業。出版社に勤務の後、95年秋に渡米。インディアナ州立大学スポーツマネージメント学部卒業。シアトルに居を構え、MLB、NBAなど現地のスポーツを精力的に取材し、コラムや記事の配信を行う。3月24日、日本経済新聞出版社より、「イチロー・フィールド」(野球を超えた人生哲学)を上梓する。

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