萩野、4個メのライバルは「瀬戸さん」 リオ五輪・競泳日本代表メンバー発表会見
ガッツポーズを見せる(前列左から)池江、金藤、渡部、星、(後列左から)平井監督、瀬戸、萩野、小関 【スポーツナビ】
日本代表の平井伯昌監督は、選考会となった日本選手権を振り返り「女子の若手選手の台頭が目立った」と期待を寄せる一方で、「(昨夏に行われた)カザンの世界選手権で内定をしていた3選手の記録が奮わなかった」と、あえて本人たちの前で苦言を呈した。また幼いころからしのぎを削る萩野公介(東洋大)と瀬戸大也(JSS毛呂山)は、400メートル個人メドレーのライバルとしてお互いを挙げ、それぞれ“さん”付けで呼び合い会場を笑わせた。
萩野公介(東洋大)
2大会連続の五輪となる萩野。日本競泳界のエースとしてリオ五輪に臨む 【スポーツナビ】
今回の日本選手権は個人3つとリレー1つの4つの種目で代表権を獲得することができて、ホッとしています。リオの本番でこの記録をさらに上げていけるように、目標とする金メダルに向かって精いっぱい頑張っていきたいと思います。
(北島康介が引退したが)短期間ですけど一緒に練習させていただく機会があって、合宿でも同じ部屋になることができました。少しの間、一緒に生活するじゃないですけど、いろいろな部分を見ることができましたし、練習に対して非常にストイックな姿勢というのはもちろんなんですけど、それ以外の人間的な部分の素晴らしさというのが、自分の中ではすごく心に残っています。競技としての成績に加え、北島さんのような人間的にも素晴らしい人間になりたいと心の奥底から思いました。「本番では頑張ってくれよ」と声をかけていただいたので、北島さんにも喜んでもらえるような結果を個人としても、チームとしても出していきたいなと思います。
(ライバルは)400メートル個人メドレーは隣に座っていらっしゃる“瀬戸さん”がライバルになると思うんですけど(笑)。2人で五輪の決勝という最高の舞台で自分らしいレースで楽しんで泳ぎたいと思います。200メートル自由形でも同じくらいのタイムで泳ぐ選手はたくさんいるし、誰にでもメダルのチャンスがあると思うので、最後の最後でタッチ差で負けないようにしたいです。200メートル個人メドレーでは、マイケル・フェルプス選手とライアン・ロクテ選手(ともに米国)と最後の五輪での戦いになると思うので、精いっぱい楽しんで頑張って勝ちたいと思います。800メートルリレーは4人でメダルを目指しているので、突き進んでいければと思います。
瀬戸大也(JSS毛呂山)
400メートル個人メドレーで世界選手権2連覇中の瀬戸は、初の五輪出場となる 【スポーツナビ】
今回の日本選手権はとても悔しい結果で、良いところなしで終わってしまいました。その課題も自分の中では分かっていますし、五輪ではしっかりと自分に自信を持ってレースができるように練習をしていきたいと思います。(役割としては)得意な400メートル個人メドレーが初日にあるので、(萩野)公介と一緒にチームの勢いをつけるためにはお互い良いパフォーマンスを出して、1、2フィニッシュをすることがチームの勢いになると思っています。特攻隊じゃないですけど、最初のレースで勢いをつけていく役目を果たしたいなと思います。
(ライバルは)400メートル個人メドレーでは隣に座っていらっしゃる“萩野さん”が一番のライバルです(笑)。200メートル個人メドレーは出場権を勝ち取れなかったので、一緒に泳ぎたかったんですけど、まだまだ自分の力不足ということで、400メートルの方に全部力を使って公介を倒したいなと思います。200メートルバタフライはフェルプス選手も出てくると思うし、日本選手権のタイムでは勝負ができないと思うので、大幅にベストを更新して世界のライバルに勝てるように頑張りたいと思います。
渡部香生子(JSS立石)
日本選手権では本調子ではなかった渡部。五輪に向けてさらなる飛躍を誓った 【スポーツナビ】
日本選手権の2カ月前の調子がすごく悪かった中で、100メートル平泳ぎは代表に入ることができたんですけど、200メートル個人メドレーでは代表に入ることができなかったのは残念に思います。でも、水泳の神様が「五輪では平泳ぎに専念して頑張りなさい」と言っていると思って、五輪に向けては昨年に引き続き良い結果を残せるように頑張りたいと思います。
(ライバルは)一番のライバルは私自身だと思っているので、まずは自分に勝って今までの自分を超えることが目標だと思っています。100メートル、200メートルと心強い先輩方と一緒にレースに出場することができるので、お互いベストパフォーマンスをして、笑顔でレースを終われるようにしたいと思います。
池江璃花子(ルネサンス亀戸)
リレーを含めた4種目で代表内定を決め、大きな注目を集めた15歳の池江 【スポーツナビ】
今回の日本選手権は7日間すべてレースに出場したので、最後の方は体がきつかったんですけど、100メートルバタフライの決勝で自分なりに頑張って、トップバッターで派遣標準記録を切れて良い流れができたんじゃないかと思います。本番では昨年達成できなかったリレーでの日本記録更新と、個人では準決勝、決勝に残れるよう頑張りたいと思います。
(五輪はどういう舞台?)私にとっては2012年のロンドン五輪しか記憶にあまりなくて……(苦笑)。世界中から注目される世界一大きな試合なので、緊張すると思うんですけど、先輩方を見習って自分のレースをしたいと思います。(ライバルは)100メートルバタフライでは誰かを目標とするのではなく、タイムを上げたいと思っています。世界で活躍するには56秒台を出さないといけないと分かっているので、もちろんそれを目標にして、4カ月弱はしっかりとトレーニングをしたいと思います。