【スノーボード・ビッグエア】躍進続ける日本人女子!!今季振り返り

チーム・協会

【ビックエア初戦 村瀬が2年ぶりのV】

 2023年10月、スイスの都市クールで行われたビックエア初戦。FS1080(3回転)インディとBS1080(3回転)ウェドルを成功させた村瀬心椛(ムラサキスポーツ)が2年ぶりの優勝を飾りました。同じくFS1080(3回転)メランとBS1080(3回転)ウェドルを成功させた岩渕麗楽が2位。3位に入ったのは昨シーズンの世界選手権覇者であるMia Brookes(ドイツ)でした。

 2本目に大クラッシュしてから3本目で逆転優勝した村瀬心椛。3本目に特大のジャンプを決めてきた岩渕麗楽。どちらも優勝に相応しい滑りを披露しました。

優勝した村瀬心椛。左)2位 岩渕麗楽 右)3位 Mia Brookes(イギリス) 【公益財団法人全日本スキー連盟】

【ビックエア2戦目 鬼塚が今季初の表彰台に】

 2023年11月、中国の都市北京で行われたビックエア2戦目。この大会は2022年の開催された北京五輪と同会場で行われました。CAB1260(3回転半)ウェドルとBS1080(3回転)トラックドライバーを成功させた鬼塚雅(ISPS)が3位。彼女にとっては今季初の表彰台となりました。

 優勝したのはオリンピック2連覇中の女王Anna Gasser(オーストリア)。2位に入ったのはTess Coady(オーストラリア)でした。

 鬼塚雅の2本目のCAB1260(3回転半)ウェドルは88.50ポイントで今大会最高得点を獲得しました。岩渕麗楽がFSトリプル1260(3回転半)、深田茉莉がBS1260(3回転半)メランを繰り出したが着地に嫌われ2本揃える事ができませんでした。

3位になった鬼塚雅。中央)1位 Anna Gasser(オーストリア)左)2位 Tess Coady(オーストラリア) 【公益財団法人全日本スキー連盟】

【ビックエア3戦目 唯一表彰台を逃したエドモントン大会】

 2023年12月、カナダの都市エドモントンで行われたビックエア3戦目。今季のビックエアワールドカップにおいて日本女子が唯一表彰台を逃した大会となりました。雪面が非常に固く、非常に難しいコンディションの中で鬼塚雅(ISPS)、岩渕 麗楽(BURTON)、深田 茉莉(YAMAZEN ROCK THE KIDS)3選手とも2本のランを決め切る事ができずにエドモントン大会を終える悔しい結果となりました。

 優勝したのは北京五輪銀メダリストのZoi Sadowski Synnott(ニュージーランド)。SWB1260(3回転半)ノーズとBS1080(3回転)メランを成功させました。2位にはMia Brookes(イギリス)、3位にはAnna Gasser(オーストリア)が入りました。

【ビックエア最終戦 村瀬が歴史的快挙】

 2023年12月、アメリカのカッパーマウンテンスキー場で行われたビックエア最終戦。村瀬心椛(ムラサキスポーツ)は1本目にCAB1260(3回転半)ウェドル成功させ97.25点を獲得、2本目のBS1440(4回転)をビックエア女子史上初の成功をさせ、99.75点。2本合わせて197点という脅威の点数を獲得し、圧倒的実力差を見せつけての優勝となりました。また3本目でもCAB1440(4回転)を成功させ、女子で初めて2方向の1440を成功させるという快挙を成し遂げ歴史を多々塗り替えました。

 2位は日本勢の深田茉莉。BS1260(3回転半)メランとFS1080(3回転)メランを成功させ2位を獲得。彼女にとっては今季初の表彰台となりました。3位はMia Brookes(イギリス)でした。

 年々向上しているビックエア女子の競技レベル。海外選手も驚愕させた村瀬の滑りがビックエア女子の競技レベルをさらに一段向上させました。

優勝した村瀬心椛。左)2位 深田茉莉 右)3位 Mia Brookes(イギリス) 【公益財団法人全日本スキー連盟】

【年間ランキング2位から5位を日本で独占】

 23/24シーズンのワールドカップ・ビックエア種目は全日程が終了し、ビッグエア種目の年間総合ランキングが発表されました。
 ビックエアワールドカップ初戦から4戦まで常に良い成績を収めた日本女子がビックエア年間ランキングにおいて2位か5位を占める結果を残しました。その中でも最終戦で2位を獲得した深田 茉莉(YAMAZEN ROCK THE KIDS)が年間ランキング2位。初戦で2位を獲得した岩渕 麗楽(BURTON)が年間ランキング3位となりました。

 優勝したはMia Brookes(イギリス)でした。

 男子同様女子も日本チームの強さ、層の厚さを見せつける結果を残しました。

中央)1位Mia Brookes(イギリス)。左)2位 深田茉莉 右)3位 岩渕麗楽 【公益財団法人全日本スキー連盟】

【躍進続ける日本女子】

 日本女子選手の躍進は続いています。世界のトッププレイヤーとして名を馳せる彼女たちの活躍が、スノーボード界に新たな光をもたらしています。最新の大会での驚異的な成績や、技術の進化による競技力の向上など、彼女たちの躍進には目が離せません。
 ビックエア日本女子チームは今後、新たなる挑戦と未来への期待を背負っています。
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著者プロフィール

公益財団法人全日本スキー連盟は、日本におけるスキー・スノーボード競技を統括すると同時に、普及・振興の役割も担う競技団体。設立は1925年、2025年には設立100周年を迎える。スキージャンプ、ノルディック複合、クロスカントリー、アルペン、フリースタイル、スノーボードの6競技において、世界で戦う選手たち「SNOW JAPAN」の情報や、FIS(国際スキー・スノーボード連盟)ワールドカップなどの大会情報をお届けします。

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