引退発表1カ月後の“ジーニアス”柿谷曜一朗 ぶっちぎりに評価する選手とコーチ経験&解説業、今後のプランとは
2月17日の配信では、10代の頃からジーニアスの愛称とともにファンを魅了する華麗なプレーで活躍を続け、今年1月18日に現役引退を発表した柿谷曜一朗氏がゲスト出演。現代の欧州サッカー、自らのサッカー観、さらに引退後の生活、今後の目標など、大阪人らしくユーモアたっぷりに語った。
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「今は友達を作ってる感じ」
引退を発表したのは、35歳となった約2週間後の1月18日だった。「引退するって決めたもう何分後かにはもう全てスッキリしてた」と柿谷氏。同23日に会見を開いてすべての“想い”を伝えた後、そこから1カ月の間、メディア出演などに加えて、U-18・Jリーグ選抜のコーチ、大阪ダービーでの解説など、次々と新しい体験を積んだ。「もう1年分ぐらい仕事したような感じ」と笑う柿谷氏の表情は、まだ1カ月でありながら、現役時代の印象と比べても随分と柔らかくなった。
「たぶん現役時代はツンツンしているように僕は映ってたかと思うんですけど、『あ、結構、喋るんや』って。試合で対戦してもあんまり喋ったことがない人とかに結構いっぱい会えるんで、今は友達を作ってる感じですね。僕の本当のところを知ってもらって、『この先、仲良くしましょう』って友達を作ってる感じ。だからめちゃくちゃ楽しいんですよね」
その柿谷氏が、黒のジャケット姿で『MONDAY FOOTBALL on TVer』の収録スタジオに登場した。するといきなり、セットの上手から下手へそのまま通り過ぎる“小ボケ”を披露して笑いを誘う。そして青嶋アナウンサーからJリーグ最優秀ゴール賞を2度(2013年、2021年)受賞した唯一の選手だったことを改めて紹介されると、「そうです、僕だけです。もっともっと自信を持って、自分で言ってった方がいいと思うんですよね」と誇らしげ。そのゴール映像を見ながら自ら解説し、最後は「いいゴールですね」と自画自賛した。
さらに番組恒例の本田マネージャーのファッションチェックに「ごめんなさい、奥さん」と謝りながら評価し、番組がスタートした。
“天才”柿谷氏が選ぶ究極の選手たちとは?
そして番組の人気企画「アルティメットプレイヤ―」では、柿谷氏が現役19年間の中で感じた“究極の選手”を、6項目(ヘディング、スピード、右足、左足、体の強さ、サッカーIQ)に分けて発表。柿谷氏は冒頭、「ヘディング?パス」と異例のスタートも、以降は「スピード=前田大然、右足=宇佐美貴史、左足=マテウス・カストロ、体の強さ=ワルテル・サムエル、サッカーIQ=ぶっちぎりで清武弘嗣」と回答し、それぞれ理由を愛情たっぷりのエピソードで説明した。
その一部を紹介すると、前田のスピードには「見てて爽快、気持ちいい。水戸にいるときから注目していた」、サムエルの強さには「ストーンです。もう固いし、動かないんです。岩なんです」と対戦した際に衝撃を受けたことを告白。宇佐美の右足には「ドリブルからシュートっていうのもあるんですけど、やっぱりこう試合を決めれる」と褒め称え、大阪ダービーの試合後の様子も明かした。
マテウスについては収録後に詳しく聞き、名古屋時代にセットプレーの練習のときに壁に入った際の“怖い思い出”を「威力がエグい。ナックルボールみたいに揺れてる」とした上でそれをヘディングでクリアしないとあかんから、もう毎回脳みそつぶれるんちゃうかなって(苦笑)」と語った。
そして「ぶっちぎりで」の枕詞をつけて選んだ同い年の清武については「もう小学校の頃から一緒にやっていて、彼と一緒にプレーをするとサッカーが上手くなる。で、サッカーの楽しさっていうのを彼と一緒にやればやるだけ身に染みてわかる。というか。本当、チームに1人、清武がいればチームが強くなる」と賛辞を送った。