大舞台に強い渋野、安定感の古江、飛距離の笹生 メジャーチャンプ3人が「TOTOジャパンクラシック」に揃い踏み!

北村収

今年の全米女子オープンで2位に入った渋野日向子の“しぶこスマイル” 【Photo by Patrick Smith/Getty Images】

 10月31日(木)に滋賀県の瀬田ゴルフコース北コースで開幕する日本で唯一の米国女子ツアー「TOTOジャパンクラシック」には、米国女子ツアーを主戦場とする日本選手が多数出場予定だ。2019年の「AIG全英女子オープン」覇者である渋野日向子、今年の「アムンディ エビアン選手権」覇者の古江彩佳、そして2021年と今年の「全米女子オープン」覇者である笹生優花の3名の日本人メジャーチャンピオンも揃って出場する。

全米女子オープン2位、全米女子プロ7位と今年メジャーで強さを発揮した渋野

 昨年は米国女子ツアーのポイントランキングで83位となり、80位までに与えられるフルシードを確保できない悔しい年になった渋野日向子。復調を目指す今年も前半の9試合で予選落ちが6回、他の3試合も50位以下と振るわなかった。

 ところが、5月30日から6月2日に開催された全米女子オープンで2位に入る活躍を見せた。優勝した笹生優花とともに、メジャーでは初となる日本人のワンツーフィニッシュとなった。この成績について「ここまでの自分のゴルフの内容だったり結果だったら、ありえない結果なので、正直自分ではびっくりなんですけど、ここからまた新しい章がスタートできるという感覚なので、すごく前向きな気持ちです」と話した。その言葉通り、今年の6月、7月は予選落ちもなく、6月20日から23日まで開催されたメジャーの「全米女子プロ」では7位に入り、大舞台での強さを再び見せてくれた。

 しかし、8月からは再び成績が低迷。国内女子ツアーも含め予選落ちが3回、棄権が1回、61位、59位と満足のいく結果は残せていない。また、出場予定だった10月17日から20日まで韓国で開催された米国女子ツアー「BMW女子選手権」は体調不良により欠場。「TOTOジャパンクラシックで元気に戦う姿を見てもらえるよう今はしっかりと治療に専念します」とのコメントを発表した。 体調面が気になるところだが、瀬田ゴルフコース北コースで開催される「TOTOジャパンクラシック」では、2019年13位、2021年7位と良い成績を残している。相性は悪くない大会で、今年の全米女子オープンの時のように新たな章のスタートをファンは期待している。

平均スコア3位、世界屈指の安定感を誇る古江彩佳

メジャーの「アムンディ・エビアン選手権」で優勝した古江彩佳 【Photo by Valerio Pennicino/Getty Images】

 今年の「アムンディ・エビアン選手権」で日本人4人目のメジャー制覇を果たしたのが古江彩佳。米国女子ツアーではまだ2勝だが、そのスタッツを見るとトップクラスの数字を残している。 平均スコア3位、フェアウェイキープ率6位、パーオン率10位、平均パット数6位など、世界の強豪の中でも堂々たる数字を記録。ドライビングディスタンスだけが135位と下位に甘んじているが、ショットやパットの正確性でカバーし、ポイントランキングは現在4位につけている。

「TOTOジャパンクラシック」の出場者には、ポイントランク1位のネリー・コルダと3位のリディア・コーの名前はなく、2位のユ・ヘランに次いで4位につけていて慣れている母国のコースで戦える古江彩佳は優勝候補の筆頭。米国女子ツアー3勝目が期待される。

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著者プロフィール

1968年東京都生まれ。法律関係の出版社を経て、1996年にゴルフ雑誌アルバ(ALBA)編集部に配属。2000年アルバ編集チーフに就任。2003年ゴルフダイジェスト・オンラインに入社し、同年メディア部門のゼネラルマネージャーに。在職中に日本ゴルフトーナメント振興協会のメディア委員を務める。2011年4月に独立し、同年6月に(株)ナインバリューズを起業。紙、Web、ソーシャルメディアなどのさまざまな媒体で、ゴルフ編集者兼ゴルフwebディレクターとしての仕事に従事している。

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