大舞台に強い渋野、安定感の古江、飛距離の笹生 メジャーチャンプ3人が「TOTOジャパンクラシック」に揃い踏み!

北村収

自慢の飛距離を武器に戦う笹生優花

今年の全米女子オープンで優勝した笹生優花。リーダーボードの2番目には渋野日向子の名前も 【Photo by Patrick Smith/Getty Images】

 米国女子ツアー2勝が両方ともメジャーの全米女子オープンである笹生優花。渋野と同様、大舞台に強い笹生の武器は、ドライバーの飛距離だ。今年のドライビングディスタンスは24位だが、2022年は3位、2023年は7位と、飛ばし屋が多い米国女子ツアーでも飛距離では負けていない。今年のデータでもパー5での平均スコアは5位。飛距離を武器にロングホールでバーディを取っていくゴルフは健在だ。

 ただ、課題は4日間安定したスコアを並べられないこと。4位に入った今年9月の「クローガー・クイーンシティ選手権」では、初日に「73」の1オーバー、83位タイからスタートし、2日目からスコアを伸ばして通算16アンダーの4位になった。 先週マレーシアで開催された「メイバンク選手権」では、2日目に「75」とスコアを落としてしまったが、初日「66」、3日目「68」、最終日「68」で日本人最上位の18位に入っており良いプレーを見せてくれた。2020年に2位に入った「TOTOジャパンクラシック」で、米国女子ツアー3勝目を狙う。

賞金ランキングで上位につける渋野と笹生

 最後に興味深いデータを紹介しておこう。賞金の大きい大会が大舞台という言い方もできるかもしれないが、まさにこの賞金が大きい試合で上位に入り効率的に稼いでいるのが今年の渋野と笹生の特徴だ。全米女子オープンの2位だけで129万6000ドル、日本円で2億円近くを稼いだ渋野は、同じく賞金が高額な全米女子プロでも7位に入り、現在はポイントランキングが56位ながら、賞金ランキングでは13位につけている。

 全米女子オープンに優勝してこの試合だけで240万ドル、日本円で3億7,000万円近くを稼いだ笹生は、現在ポイントランキングが19位ながら賞金ランキングは2位。今後もメジャーなどの大舞台での2人の活躍には注目したい。

※本文中のデータは2024年10月28日現在

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著者プロフィール

1968年東京都生まれ。法律関係の出版社を経て、1996年にゴルフ雑誌アルバ(ALBA)編集部に配属。2000年アルバ編集チーフに就任。2003年ゴルフダイジェスト・オンラインに入社し、同年メディア部門のゼネラルマネージャーに。在職中に日本ゴルフトーナメント振興協会のメディア委員を務める。2011年4月に独立し、同年6月に(株)ナインバリューズを起業。紙、Web、ソーシャルメディアなどのさまざまな媒体で、ゴルフ編集者兼ゴルフwebディレクターとしての仕事に従事している。

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