【山田二千華×林琴奈】新チーム名で「SVリーグ初代女王」を狙う同級生ライバルが対談

坂口功将

新チーム名で挑むSVリーグへの意気込み

同級生同士による対談は終始笑顔で行われた 【写真:坂口功将】

――この2024-25シーズンから新たに始まるSVリーグに際して、お互いのチーム名が山田選手は「NECレッドロケッツ川崎」に、林選手は「大阪マーヴェラス」に変わりました。もう慣れましたか?

 慣れません!(きっぱり)

山田 そうか、もう「JTマーヴェラス」じゃないんだもんね。

 ついつい「Jティ…、違う、大阪や!」ってなります。ですが、より地元関西の方々に愛されるチームを目指すという思いで、まずはホームタウンの大阪や活動拠点の西宮市(兵庫)の方々に知ってもらうことから。注目度の高い男子と並んで、女子も注目されるようにSNSも含めて頑張っていきたいと思っています。

山田 私たちは今までの活動方針と大きく変わることはありません。ただ、いっそう地域に根づいたチームとして大々的にアピールしていきたいと考えています。これまで地域活動に取り組んできた分、「川崎(神奈川)を代表するチーム」として胸を張って言えるように。その思いで、“川崎”がついた新しい名称と向き合っています。

――お互いに、“ここは負けない!”という見どころを教えてください。

山田 チームの取り組みとしては今季、フィジカル面をさらに強化すべく、トレーニングに励んできました。細かいことでいえば、全員がサポートなしに懸垂できるようになったり、という具合です。SVリーグは試合期間が長いので、シーズンを戦い抜くための強化でも。その点はどこのチームには負けないと思います。

 山田選手が言うように、シーズンの長さは一つのポイントになってくると思います。その点、私たち大阪MVは選手層の厚さが強みだと感じています。仮に誰か一人がコンディション面で厳しくなったとしても、代わりに入った選手がしっかりとプレーできる準備が整っているので。試合までの準備力は負けません!

――SVリーグを通して初めてバレーボールをご覧になられる方々もいると思います。ずばり、“ここを楽しんでほしい”というポイントは?

山田 チームスポーツですからね。一人一人が一つのボールに対して働きかけて、チームで戦っていく。そうしたつながりも含めた面白さが魅力だと思います。

 その“つなぐ”要素がいちばん大事だと思っています。それにバレーボールは対戦相手との駆け引きがとても多いんです。セッターが上げるトスに対しても「どこに上げるんだろう?」という視点で見たら、さらに面白くなるかも。私もバレーボールの試合を見ていて、「次はここに上げるやろう」と思っていたら、全然違ったりするので。そうした駆け引きも楽しめると思いますね。

――では最後に、意気込みを聞かせてください。

山田 新しいリーグになって試合期間が長い分、チームとしてはいいときも悪いときも出てくると思います。ですが、最後に頂点に立てるように。初代女王を目指して頑張ります!

 勝つ試合もあれば、負ける試合だって出てくるはず。ですが、その一試合一試合で成長できるようにしたいです。やはりチームとしては最近タイトルを獲れていないので…私たちも優勝に向けて頑張ります!

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著者プロフィール

ライター。大学時代に“取材して伝える”ことの虜になり、母校の体育会ラグビー部で専属記者兼カメラマンを務めたほか、「月刊バレーボール」(日本文化出版)を経て、2024年から独立。読者の心が動く原稿を書けるように現場を駆け回る。競技問わずスポーツ界のユニフォームに深い造詣を持ち、所持数はゆうに100枚を超えるコレクターでもある。

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