MLB公式サイトが認めた大谷ら最強打線 ドジャースが大崩れする“想定外”は起きるのか【ナ・リーグ西地区展望】
PS進出態勢を整えたパドレス
ソウルシリーズ第1戦で先発登板したパドレスのダルビッシュ。3回2死満塁のピンチを切り抜け、雄たけびを上げた 【Photo by Yuki Taguchi/MLB Photos via Getty Images】
打線はフアン・ソトをトレードで放出したものの、ザンダー・ボガーツ、マニー・マチャド、フェルナンド・タティスJr.など、依然として好選手がズラリ。有望株のジャクソン・メリルを筆頭に、新たな戦力も台頭している。上位打線に比べると、下位打線の顔ぶれはやや物足りないが、上位を打つスター選手たちがしっかりと実力を発揮すれば、リーグ6位だった昨季の752得点を上回る数字を残すのは決して難しくないはずだ。
投手陣はブレーク・スネル、マイケル・ワカ、セス・ルーゴ、ジョシュ・ヘイダーと多くの主力が抜け、大幅なペイロール削減の影響もあって、大物FA投手の獲得に動くことはできなかった。しかし、ソトの対価としてマイケル・キング、ジョニー・ブリトーら複数の即戦力を獲得して先発の頭数を揃え、ブルペンには松井裕樹、ワンディ・ペラルタ、エニエル・デロスサントスらを補強。当初懸念されたほどボロボロの布陣にはならなかった。
さらに3月中旬にはホワイトソックスとの大型トレードを成立させ、22年サイ・ヤング賞投票2位のディラン・シースを獲得。ダルビッシュ有、ジョー・マスグローブ、シース、キングが並ぶ先発1~4番手は、他球団にも引けを取らない。
今季は苦しいシーズンになることも予想されたが、投打をトータルで見れば、十分にポストシーズン進出を狙える戦力が揃った。守護神ヘイダーが抜けたブルペンの踏ん張りが、チームの浮沈を左右しそうだ。
先発陣に不安を抱えるジャイアンツ
投手有利のオラクル・パークを本拠地としているため、昨季も投手陣はリーグ3位の防御率4.02を記録。ここにスネルとヒックスが加わり、シーズン途中にはアレックス・カッブとレイの復帰も期待できるため、投手陣は昨季以上の好成績を残す可能性がある。ただし、エースのローガン・ウェブはオープン戦で精彩を欠いており、有望株のカイル・ハリソンはメジャー通算7先発で1勝と実績不足。先発転向のヒックスとシーズンごとの成績の変動が大きいスネルも含め、先発陣は不安要素の多い顔ぶれとなっている。
ブルペンは、守護神カミロ・ドバルとタイラー&テーラーのロジャース兄弟で勝ちパターンが確立。先発ローテーションにカッブとレイが戻ってくる後半戦には、余剰人員となった先発投手をブルペンに回すこともできる。
ジャイアンツの最大の課題は昨季リーグ14位の674得点に終わった打線の得点力アップだ。04年のバリー・ボンズを最後にシーズン30本塁打以上の打者が1人も出ておらず、新戦力のソレアにはその不名誉な記録をストップさせる働きが期待される。リードオフマンを担うイ・ジョンフ、中軸を任されるチャプマンも含め、新戦力が期待通りに機能すれば、得点力が昨季のようにリーグ下位に沈むことはないはず。打倒・ドジャースは難しいにしても、ダイヤモンドバックス、パドレスと「第2グループ」を形成できるだけの戦力は揃っている。
2年連続最下位のロッキーズは、今季も苦しい戦いとなる。昨季新人ながら20本塁打&20盗塁を達成したノーラン・ジョーンズのように、部分的に見れば楽しみな選手はいるものの、チームをトータルで見ると、ナ・リーグ西地区のなかで圧倒的に戦力が劣っている。本来なら先発ローテーションの一角を担うヘルマン・マルケスとアントニオ・センザテーラが、ともにトミー・ジョン手術で離脱しているのも痛い。
昨季は球団史上ワーストの103敗を喫したが、ほかの4チームの充実ぶりを考えると、昨季を上回るペースで黒星を重ねても不思議ではない。シーズン100敗の回避が現実的な目標となりそうだ。
(企画構成:スリーライト)