大幅な戦力強化に動いた日本ハム 上位進出へ「課題の二遊間」を埋められるか
チームの得点力に大きな影響を与えるマルティネスの起用法
日本ハム野手:2023年ポジション別得点貢献度 【データスタジアム株式会社】
代わって、積極的に起用されているのがドラフト2位ルーキーの進藤勇也だ。非凡な強肩と落ち着いたインサイドワークで首脳陣から評価を集めており、将来的なレギュラーとして大きな期待を受けている。
上位進出には二遊間の活躍が必要不可欠
一方、チーム最大の弱点となっているのが二遊間だ。2年目を迎えた上川畑大悟が前年から成績を低下させてしまったほか、石井一成が故障もあってわずか36試合の出場にとどまった。実績のある彼らの復調が待たれるほか、NPB2年目を迎えた加藤豪将、若手の奈良間大己や水野達稀、細川凌平らの成長がチーム浮上のカギを握る。ここまでの実戦では、水野がバットで猛アピールを見せており、レギュラーに定着することが期待される。また、先日には巨人からトレードで若林晃弘を獲得しており、チームの穴埋めに成功している。
鉄壁の守備力を誇る外野陣。万波がチームの顔に
攻守に非凡な能力を発揮し、チームの顔になりつつある万波。鉄壁の外野陣の軸となる選手だ 【写真は共同】
日本ハムにはこの2名のほか、江越大賀や五十幡亮汰など守備力に優れる外野手が多いのが特徴だ。昨季は攻撃面での得点が伸び悩んだが、新外国人のスティーブンソンと、昨季は13試合の出場にとどまった淺間大基がともにオープン戦で好成績を残し、外野のポジション争いはハイレベルとなりつつある。最後に、DHとして起用が予想されるのが新外国人のレイエスだ。メジャーで30本塁打以上を2シーズン記録した実績を持ち、ここまでの実戦でも持ち前のパワーを発揮している。近年のパ・リーグでは、活躍する新外国人野手が希少となっているため、レイエスやスティーブンソンが好成績を収めるようだと、他球団に対して大きなアドバンテージとなる可能性が高い。