プレミア12
プレミア12・出場チーム「戦力ランキング」
記事
オープニングラウンドの激戦を勝ち上がった4チームが総当たりで争うスーパーラウンド。ここではオープニングラウンドでの戦いぶりを振り返りつつ、今後の展望や勝負のポイントを確認したい。
(企画・編集/データスタジアム株式会社)
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※2024年11月18日時点の情報をもとに執筆
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解説
オープニングラウンド5戦全勝 日本
オープニングラウンドを5戦全勝で突破し、投打両面で実力の高さを示した侍ジャパン。最大の強みである投手力は今大会も健在で、チーム防御率2.80もさることながら、奪三振率12.60、与四球率1.80と抜群の投球内容だった。ただ、守りの面では4、5戦目に守備の乱れからの失点も目立った。降雨かつ海外での試合だったことも影響したと思われるが、東京ドームで行われる今後の戦いでは、ミスを減らして失点を抑えたいところ。そして攻撃面でも、5試合で52安打36得点を記録した。チーム本塁打2本に表れるように長打は少なかったものの、進塁打や犠打飛を効果的に絡めて着実に得点を重ねている。選手個人では4番を任されている森下翔太が存在感を示しており、オープニングラウンドでは打率.571、6打点をマーク。井端弘和監督の起用に見事応えており、今後の試合でも得点源としての活躍に期待がかかる。チームとしては、韓国とドミニカ共和国から逆転勝ち、キューバ戦では7-6の熱戦を制するなど、勝負強さが光った。タフな試合展開を勝ちきった経験は、今後の戦いでも生きてくるだろう。
敗退の危機を乗り越えた アメリカ
侍ジャパンとはスーパーラウンドの初日に対戦するアメリカ。オープニングラウンドでは3戦目を終えた時点で1勝2敗と負け越し。進出が危ぶまれた中で2勝1敗だったパナマ、開催国のメキシコから2連勝を飾り、東京行きの切符をつかんだ。若手有望株を中心に構成される打撃陣は、1試合平均7.2得点と破壊力を見せた。C.シンプソンとM.ショウの1、2番コンビがいずれも出塁率6割台を記録し、4試合で4番に座ったR.ウォードが4本塁打を放つなど、上位打線の好調ぶりが際立つ。長打力だけでなく機動力を使った攻撃も見せており、6盗塁のC.シンプソンを筆頭に出場チーム最多となる14盗塁をマークした。一方の投手陣は、先発投手に長いイニングを託すのではなく早めの継投がチームの特徴だ。オープニングラウンドでは、どの先発投手も4回未満で降板しており、ロングリリーフも挟みながら1試合平均2.6失点に抑えた。
侍ジャパンからすると、アメリカ戦では長打を警戒するとともに、好調な1、2番コンビを抑えられるかが重要なポイントとなる。両者は脚力にも優れるため、出塁を許したときには盗塁にも注意が必要だ。韓国戦では三盗から一時勝ち越しとなる失点を喫したシーンもあっただけに、バッテリーで走者のケアを再確認しておきたい。攻撃においては、打席での積極性がカギを握るだろう。アメリカの投手陣はストライク率が出場12チームで最高となっており、打者が早々に2ストライクに追い込まれる展開も見込まれる。狙い球を整理した上で打席に臨み、早いカウントから甘い球を確実に捉えたいところだ。
グループAをトップで突破 ベネズエラ
オープニングラウンドで4勝1敗の戦績を収め、グループAをトップで通過したベネズエラ。その原動力となったのが、防御率2.01を記録した先発陣である。2試合で10イニングを無失点に封じたR.ピント、アメリカ戦で6回2失点10奪三振の投球を見せたM.サンチェスの両右腕が貢献した。またリリーフ陣は、ストレートの平均球速150.7キロを記録する速球派がそろい、細かな継投で相手に逆転を許さなかった。一方の打撃陣は、1試合ごとに打順を組み替えながら平均6.2得点を記録。アメリカ戦では2者連続スクイズで得点を挙げるなど、小技も絡めた臨機応変な攻撃を見せた。得点の入りやすい高地の球場でも攻守に手堅い試合運びを見せており、投打のバランスが取れたチームといえる。
日本とベネズエラの対戦においては、これまで以上に先制点が勝負のポイントになるだろう。ベネズエラはオープニングラウンドの5戦中4試合で先制しており、試合を優位に進める展開で勝利を積み重ねた。侍ジャパンとしては、相手の強みである先発投手を攻略して試合の主導権を握りたいところ。ベネズエラの投手陣は奪三振率12.21と球威に優れる一方で、ストライクゾーンへの投球割合は出場12チームのうち11番目に低かった。ドミニカ共和国との試合で8四球を絡めて11得点を記録したように、打線が我慢強さや2ストライクからの粘りを見せ、四球による出塁から得点につなげたい。
大会初の4強入り チャイニーズ・タイペイ
地元ファンの大声援に応える戦いぶりでスーパーラウンド進出を果たしたチャイニーズ・タイペイ。オープニングラウンドでは、全試合を3失点以下に抑えた投手陣の奮闘が光った。特にブルペン陣は出場12チームトップの救援防御率1.38を記録するなど、その安定感は大会随一。勝利した4試合はいずれも先制のリードを守り抜き、大会初となる4強入りを果たした。投手陣が躍進の原動力となった反面、得点は1試合平均4.4点となっており、攻撃力はライバルとなる他3カ国に比べるとやや劣る。とはいえ、5試合で6本塁打と一発は随所で飛び出しているのも事実だ。ここぞの一打でもぎ取った得点を投手陣で守り抜く展開をスーパーラウンドでも見せられるか。
侍ジャパンとチャイニーズ・タイペイによる東京ドームでの試合といえば、9回2死から井端現監督が同点打を放った2013年のWBCや、6回1死まで相手先発のグーリン・ルイヤンに完全投球を許した昨年のアジアプロ野球チャンピオンシップなど、接戦の展開が目立つ。16日の敵地での対戦でも、3-1の投手戦を演じており、スーパーラウンドでの再戦も僅差の試合が予想される。その先発マウンドには、中5日で早川隆久が上がるだろうか。日本の投手陣はハイレベルであるものの、相手打線はオープニングラウンドで左投手に対して打率.308を残した点には注意を払いたい。第2先発として、右腕の北山亘基へ早めにつなぐといった継投も有効になるかもしれない。翌日に決勝戦および3位決定戦が控えていることを踏まえると、勝ちパターンの登板を最小限にできたらベストといえる。