大幅な戦力強化に動いた日本ハム 上位進出へ「課題の二遊間」を埋められるか
山崎福也をFAで獲得し、戦力強化に動いた日本ハム。新庄体制3年目、飛躍の年にできるか 【写真は共同】
今回、評価に活用した2つの指標(wRAA、RSAA)は、スポーツナビがプロ野球の週間MVPを選出する企画でも活用しており、指標の解説を以下リンクから確認できる。
※本文は2024年3月14日時点の情報をもとに執筆。
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大型補強で厚みを増した先発ローテーション
日本ハム投手:2023年得点貢献度 【データスタジアム株式会社】
また、FA市場で6球団の争奪戦の末に獲得した山崎福也への期待も大きい。新庄剛志監督からはホーム開幕戦での登板が明言されており、オリックス時代の女房役である伏見寅威とのバッテリーにも注目が集まる。また、メジャーでも実績を重ねたバーヘイゲンが3年ぶりにチームへ復帰した。バーヘイゲンは2020年にはリーグ3位の得点貢献を記録した実績があるが、昨季はメジャーで年間を通してショートイニングのリリーフとして起用されている。NPBの経験は重ねているが、先発としてブランクがある中でアジャストできるかは注目したい。
5番手以降も候補が多く、上原健太と鈴木健矢、北山亘基がここまでの実戦でアピールを見せているほか、今月行われた侍ジャパンと欧州代表の試合に選出された根本悠楓らが控える。先発ローテーションが充実した布陣ということもあり、金村尚真や新外国人のマーフィーはリリーフとして起用される可能性もありそうだ。
昨季リーグワーストだったリリーフ陣は大幅改善か
昨年は移籍1年目でクローザーを任された田中正義。今季もフル回転の活躍が期待される 【写真は共同】
このほか50試合に登板した池田隆英と玉井大翔や、球団記録となる29試合連続無失点をマークした福田俊、トレードで加入後26試合に登板して防御率1.50を記録した山本拓実らが主力として想定される。また、先発の項でも触れたが、金村やマーフィーといった好投手がリリーフとしても起用される可能性があり、先発陣の充実がリリーフ陣の強化にもつながる見込みだ。さらに、2021年のドラフト1位・達孝太が春季教育リーグで最速155キロを計測したほか、3月に支配下を勝ち取った福島蓮など若手の成長も著しい。勝ちパターンとして実績のある宮西尚生や杉浦稔大、石川直也もここまでの実戦で好投を続けており、弱点だったリリーフ陣はむしろリーグ上位の成績を収めることもあるかもしれない。