センバツLIVE! 全32校アンケート分析

「家族のように仲がいい」愛工大名電 紫のユニフォーム誇りに大舞台へ

毎日新聞

センバツ出場を決めた愛工大名電の選手たち=名古屋市千種区の同校で2024年1月26日 【兵藤公治撮影】

 3月18日に開幕する第96回選抜高校野球大会には全国から32校が出場します。多彩な個性を持つチームに大会前、主催者はアンケートを実施しました。回答内容には、チームの魅力や今どきの球児事情が詰まっています。

不可能を可能に 憧れはイチロー先輩

 元ソフトバンク監督の工藤公康さんや米大リーグ・マリナーズなどで活躍したイチローさんら一流のプロ選手を何人も輩出してきた名門・愛工大名電。野球部員はスポーツコースに在籍し、全寮制の環境で甲子園での勝利を目指している。

「野球は生活だ 生活は野球だ」という信条の元、チームメートと寝食を共にしながら密度の濃い青春の日々を過ごしているからか。山口泰知主将のチーム自慢は「家族のように仲がいいこと」だ。心がけていることも「常に合宿生活や練習で先頭に立ってチームを引っ張っていくこと」で、プレー以外の日常でもキャプテンとして仲間をまとめようとする意識の高さを感じさせた。

 アンケートでは他校の主将の多くが、憧れのスポーツ選手に二刀流・大谷翔平選手(ドジャース)を挙げる中、山口主将が記したのはイチローさんの名前だった。1991年の第63回大会でエースナンバーを背負い、センバツのマウンドも経験した偉大な先輩。「世界でも活躍し、不可能を可能にしてきた」と誇る。近年は各地の高校を巡り球児を直接指導することもあるだけに、「(愛工大名電にも)ぜひ来てほしい」とラブコールを送った。

 球史に名を刻んだOBたちも袖を通した紫のユニホームを誇りに、ナインは甲子園という大きな舞台に挑む。

大半が「プロ野球選手」夢 メジャーリーガー志望も

大会前に主催者が愛工大名電の選手20人に実施した「将来の夢」のアンケート調査結果 【毎日新聞】

 数多くの名選手を輩出してきた名門らしく、選手たちの「将来の夢」は希望にあふれている。「将来の夢」を尋ねる主催者アンケートに、「プロ野球選手」を挙げた選手は20人中14人と大半を占めた。昨夏の甲子園で登板したエース左腕の大泉塁翔投手もそう答えた。最速149キロ右腕の伊東尚輝投手は「メジャーリーガー」と書いた。ほかには生涯野球を楽しむこと、野球関係の仕事といった回答もあり、選手を引退した後も野球に携わりたい考えがうかがえた。

「野球以外のスポーツ歴、習い事」では、過半数の12人が水泳やサッカー、空手などの競技に取り組んできたと回答。岩田知樹投手は、3歳から11歳まで水泳を習っており、愛知県ジュニアオリンピックにも出場した実力者だ。

 「趣味」で最も多かったのは音楽鑑賞だ。歌うこと、カラオケとの回答もあり、音楽に癒されている選手が多いことがうかがえた。中軸を担う石島健選手は「リコーダーとピアノ」と記載。伊東投手の「シコ踏み」というユニークな趣味も目を引いた。

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