「家族のように仲がいい」愛工大名電 紫のユニフォーム誇りに大舞台へ
センバツ出場を決めた愛工大名電の選手たち=名古屋市千種区の同校で2024年1月26日 【兵藤公治撮影】
不可能を可能に 憧れはイチロー先輩
「野球は生活だ 生活は野球だ」という信条の元、チームメートと寝食を共にしながら密度の濃い青春の日々を過ごしているからか。山口泰知主将のチーム自慢は「家族のように仲がいいこと」だ。心がけていることも「常に合宿生活や練習で先頭に立ってチームを引っ張っていくこと」で、プレー以外の日常でもキャプテンとして仲間をまとめようとする意識の高さを感じさせた。
アンケートでは他校の主将の多くが、憧れのスポーツ選手に二刀流・大谷翔平選手(ドジャース)を挙げる中、山口主将が記したのはイチローさんの名前だった。1991年の第63回大会でエースナンバーを背負い、センバツのマウンドも経験した偉大な先輩。「世界でも活躍し、不可能を可能にしてきた」と誇る。近年は各地の高校を巡り球児を直接指導することもあるだけに、「(愛工大名電にも)ぜひ来てほしい」とラブコールを送った。
球史に名を刻んだOBたちも袖を通した紫のユニホームを誇りに、ナインは甲子園という大きな舞台に挑む。
大半が「プロ野球選手」夢 メジャーリーガー志望も
大会前に主催者が愛工大名電の選手20人に実施した「将来の夢」のアンケート調査結果 【毎日新聞】
「野球以外のスポーツ歴、習い事」では、過半数の12人が水泳やサッカー、空手などの競技に取り組んできたと回答。岩田知樹投手は、3歳から11歳まで水泳を習っており、愛知県ジュニアオリンピックにも出場した実力者だ。
「趣味」で最も多かったのは音楽鑑賞だ。歌うこと、カラオケとの回答もあり、音楽に癒されている選手が多いことがうかがえた。中軸を担う石島健選手は「リコーダーとピアノ」と記載。伊東投手の「シコ踏み」というユニークな趣味も目を引いた。