ファームに新規参加 新潟&静岡が描く未来構想

元近鉄守護神が地元・静岡で監督に ゼロからのスタート、くふうハヤテで描く構想は?

岩国誠

選手たちには強い気持ちを見せてほしい

試合後に選手たちとミーティングをする赤堀監督。ファーム・リーグ開幕に向けてまだやるべきことは多い 【写真:岩国誠】

――チームとしては「育成と再生」を掲げ、その上で勝利を目指すとしています。シーズンを戦っていく上で、どういうことを意識していきたいと考えていますか?

 基本的には、全選手を使っていきたいとは思っています。やはりみんなモチベーションが下がってしまったら困りますし、「やるぞ!」と強い気持ちを出している選手を使わないことはできないので。ただ、多少は(選手の)上下はつけていくことになると思います。

――やはり、チーム内競争がないと、全体のレベルアップにもつながりませんからね。教育リーグが終わると3月15日からは、いよいよウエスタン・リーグが開幕します。開幕戦はホームゲーム(対オリックス)ですが、キャンプや練習試合で地元・静岡での野球熱はどれくらい感じていますか?

 キャンプ中だけでなく、試合でもたくさんの方が見にきてくださって、本当にうれしいなと思いましたし、地元の知り合いからも多くの激励をもらっています。しっかり見てもらっているということをすごく感じていますね。

――そんな地元のファンの方々へ、どんなところを見せていきたいですか?

 やはり勝ちたいなって思いますし、なるべくいい試合をして「惜しいぞ」って思ってもらえるような試合をしていきたいと思います。ただ、まだまだ及ばないところも多いですし、(NPB12球団と)力の差はあると思うのでそこを埋めていくためにも、バッターならこれまで経験してこなかったような速球にも振っていって、対応できるようになっていかないといけないですし、ピッチャーなら打者に向かっていかないといけないと思います。

――何事も経験しないことには、レベルアップにつながっていかないということですね。そんな中でも、教育リーグ初戦を引き分けたというのは、立ち上げ間もない球団でも戦えることを示した試合になったと思います。

 本当に1球1球に対して、泥臭く追いかけていった結果だったと思います。可能性は十分にあると思っていますし、バッターだって毎回打てるわけではないので、ピッチャーも投げていくことで自分のピッチングがわかっていくので、気持ちだけは負けないようにやっていってほしいと思います。「絶対に抑えてやる」という気持ちはボールにも伝わりますからね。

――ゼロからのスタートとなった1年目、どういうチームにしていきたいですか?

 自分の中では、投手を中心とした守りを意識してチーム作りをしたいとは思っていますが、選手たちは1年1年が勝負ですし、1試合1試合をとにかくやるしかないと今は思っています。選手たちのレベルアップをしながらも、長いシーズンを乗り切るためには、無理をさせてケガさせないように、トレーナーやコーチ陣としっかりコミュニケーションを取りながら、選手たちと戦っていきたいと思います。

 いろんなチャレンジをしていくチームなので、そういう部分を静岡だけでなく、全国のみなさんに見てもらいながら、くふうハヤテベンチャーズ静岡を応援してもらえるように、僕らも全力で試合をして、認めてもらえるように頑張っていきたいと思います。

企画構成:スリーライト

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著者プロフィール

1973年3月26日生まれ。俳優志望に見切りをつけ、32歳でプロ野球を取り扱うスポーツ情報番組のADとしてテレビ業界入り。Webコンテンツ制作会社を経て、フリーランスに転身。それを機に、フリーライターとしての活動を始め、ロッテ、西武を取材。現在も映像ディレクターとwebライターの二刀流でNPBと独立リーグの取材を行っている。

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