【名古屋競馬 10R かきつばた記念 予想】復権を目論む シャマル
写真は前回優勝馬ウィルソンテソーロ 【提供:愛知県競馬組合】
◆中央馬
◇ラプタス…かきつばた記念は過去3回出走歴があり、2020年、2021年に1着、2022年に3着。3着に敗れたのは59キロのハンデを背負ったもので、ハンデ→グレード別定に変わって57キロで出られるのは有利に働きそう。ただし、連覇を飾ったのは旧コースのもので新コースは逃げ馬には不利な状況が続く。後続のマークが緩めば侮れないが、力量接近の今回は目標になる不利の方が大きいかもしれない。
◇サンライズホーク…芝1800mのデビューながらダート短距離路線に転じて4連勝で一気にオープンへ。中央場所のオープンでは善戦止まりだったが、交流重賞に矛先を向けると、初戦の盛岡クラスターカップこそ出遅れが祟って9着に甘んじたが、佐賀サマーチャンピオン、兵庫ゴールドトロフィーと重賞連破。前走では20キロ増と馬体に実が入ってパワーアップが顕著だ。ハナでも番手でも良く、適正ペースなら粘闘。
◇ヘリオス…重賞勝ちこそないものの、オープン5勝を誇り、重賞2着は4回もあるので実績的な見劣りはない。かきつばた記念は過去2回出走歴があり、2022年に2着、2023年に3着。コース経験という点では他の中央馬に対してアドバンテージを認めたい。ハンデ→グレード別定に変わったのはこの馬にとって追い風で、56キロで出られるのは詰めの甘さ解消に繋がる公算が大きい。名手・武豊騎手が巧みに導くか。
◇ペリエール…デビューから2連勝で川崎全日本2歳優駿に駒を進めると1番人気3着。3歳3月には海外遠征を敢行してUAEダービー4着と健闘。帰国してすぐにユニコーンステークスをモノにするあたり潜在能力は相当なもの。昨秋の2戦が案外だったのは多少気にはなるが、夏場の疲れが少なからず影響した様子。フェブラリーステークスに照準を合わせていたぶん仕上げは順調のようで、ここは真価発揮の場に。
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◇ファルコンウィング…南関東デビューでオープン2勝、重賞勝ちこそないものの羽田盃3着、戸塚記念2着は当地へ移籍してくる馬としてはなかなか立派な成績だ。昨年3月に転入後はオープン1勝、くろゆり賞2着。すんなり先行すれば簡単に止まらない渋太さが身上のタイプ。前走の佐賀記念で5着に食い込んだのには驚かされたが、前とは2秒4差も水をあけられた。1500mのここではスピード的に厳しいかも。
◇スマイルウィ…道営の新馬戦を除外となって南関東で仕切り直しのデビュー。地道に力を蓄えて2021年4月以降は(12-6-2-0)と20戦連続で馬券圏内を外していない。とはいえ単なる堅実派ではなく、南関東重賞を6勝、ダートグレードも浦和さきたま杯、オーバルスプリントで各2着と中身も非常に濃い。唯一不安があるとすれば南関東4場以外での出走歴がないこと。それもキャリア30戦を越す古豪なら心配ないか。
◇ロードランヴェルセ…昨年5月に転入して(7-3-4-3)の成績。B7組から一足飛びに出世を果たして4連勝でオープン勝ちした昨夏の勢いはないが、4走前には中央1勝クラスとの交流戦を勝ち、昇竜戦で重賞級のブンブンマルやリストンと接戦を演じている。とはいえ、重賞ではオータムカップ7着、名古屋記念9着と距離や枠順の不利はあったが一線級との差を痛感する結果に。中央重賞級が相手では甘くない。
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◇セイヴァリアント…中央2勝、南関東を経て、岩手でオープン2勝、重賞で2着1回、3着3回はなかなかだが、8歳での転入とあって当初は少々懐疑的な見方。4走目の前走でA2組勝ち。笠松リーディングの渡邊騎手が巧みに捌いたのもあったが、当地オープンでも楽しみが持てる存在に。陣営によるとより短い距離でもいいとの感触だが、一気にダートグレードでは敷居が高い。見せ場でも作れば視界が広がるが。
◇メルト…昨年は正月にB1組を勝ったばかりの身で名古屋記念を打っこ抜いたが、その後はA2組の1勝を上乗せしたのみ。ただ、年が明けて名古屋記念で3着と軌道を修正すると、前走の梅見月杯で大仕事をやってのけた。南関東、兵庫の強豪を抑えての勝利は自信になっただろう。前回に引き続き今回も追い切りで好時計をマークと現状で可能な限りの調整は施された。相手は更に強化したが地元の意地を示したい。
◇ハディア…中央2勝(平地1勝、障害1勝)、高知でオープン勝ちの実績を誇りながらも南関東では芽が出ず、昨年8月に転入してきたが、当地の水があったか3連勝でオープン勝ち。その後は若干疲れが出て足踏みが続いたが、2走前のオープンで復活V。ただし、このレースは展開の利が大きかったのも確か。短距離戦を使ったことが出脚強化に繋がればだが、前に行けたとしても踏ん張りが利くかどうかは微妙だ。
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5月のゴールデンウィークに施行されていたが、古馬短距離路線が整備される一環でこの時期へと移行。加えてハンデ→グレード別定に変更された。そんな諸事情はあってもなくても、JRA馬の優位性は動かし難いものがある。
今回の遠征馬5頭のうち重賞勝ち馬は4頭(ラプタス、シャマル、サンライズホーク、ペリエール)で、残る1頭のヘリオスもオープン5勝、重賞2着4回の猛者だ。地方馬では船橋のスマイルウィが重賞2着2回で十分に太刀打ちできる戦績か。地方競馬ファンはこの馬頼みになりそうだ。地区レベルの差があるとはいえ地元馬に肩を並べる存在がないのは寂しい限りで、僅かに可能性を求めればメルトだが、前走の梅見月杯の時計で通用するほど甘くはない相手だろう。年に3回の間近で見られるダートグレードだけに強い馬たちのハイレベルのせめぎ合いを堪能したい。
◎(11)シャマル
○(12)ペリエール
▲(4)サンライズホーク
△(3)ラプタス
x(2)スマイルウィ
x(8)ヘリオス
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