【#経験者は語る】五十嵐亮太×糸井嘉男「移籍」のウラ話 電撃トレードから人的補償問題まで語り尽くす

中島大輔

五十嵐亮太氏(左)と糸井嘉男氏が「移籍」をテーマに徹底対談! 自らの経験を交えながら、独自の目線で深く語り合った 【スポーツナビ】

 プロ野球の春季キャンプが始まり、ファンやメディアの注目がとりわけ集まるのは「移籍」して新たに加わった選手たちだ。彼らの活躍はチームの不沈を大きく左右し、優勝争いにも関わってくる。

 2024年シーズン開幕を前に、最も物議を醸したのは西武からソフトバンクに山川穂高がフリーエージェント(FA)権を行使して移籍すると、その人的補償として右腕投手の甲斐野央が指名されたことだった。決定の直前、西武は松坂大輔世代の大物左腕・和田毅を獲得するという報道もあり、SNSを中心にさまざまな声が上がった。ソフトバンクと西武でどんなやり取りがあったのか、“真実”はわからない。だからこそ、ファンもメディアも裏側に想像を膨らませたくなるものだ。

 では、移籍の当事者である選手はどんな思いを秘めているのか。スポーツナビでは1月23日、日米で6度の移籍を経験した五十嵐亮太さん(元ヤクルトなど)と、2012年オフに日本ハムからオリックスに“電撃トレード”された糸井嘉男さん(元阪神など)に「移籍」をテーマに語り合ってもらった。

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2024年シーズンの注目される移籍選手は?

 第1回は、2024年シーズン前の日本人選手の「移籍」が与える影響について。五十嵐さんは「選手を取ったというより、出ていくというイメージのほうが強くなかったですか」と語ったが、とりわけその印象があるのは日本シリーズ覇者のオリックスだ。
 史上初の3年連続MVP&沢村賞に輝いた山本由伸が12年総額3億2500万ドル(約463億円)でドジャースへ、昨季11勝を飾った左腕投手の山崎福也も日本ハムに移った。それでも、糸井さんはパ・リーグ4連覇へ「行けると思います」と断言。果たして、その根拠はどこにあるのか。

 セ・リーグで注目されるのは、巨人から中日に移った中田翔。糸井さんがオプトアウト(契約破棄)という移籍過程に注目すれば、五十嵐さんが語った「プレッシャーをかければかけるほどいい選手だなと思っている」という印象は、対戦相手ならではの視点で興味深かった。
 中日は立浪和義監督の就任から2年連続で最下位に沈んでいるが、中田は起爆剤になれるか。二人が語った起用法、チームに与える刺激を聞いていると、今季の中日には大いに期待したくなる。
 その他では、五十嵐さんは元ソフトバンク組に注目。上林誠知(中日)、高橋礼、泉圭輔(ともに巨人)、森唯斗(DeNA)、嘉弥真新也(ヤクルト)は、2022年の現役ドラフトで阪神に移って大活躍した大竹耕太郎のようになれるか。元ソフトバンク組が新天地でブレイクする可能性について、五十嵐さんが挙げた根拠は説得力にあふれていた。

 海の向こうに目を移せば、山本由伸、今永昇太(カブス)、松井裕樹(パドレス)ら大型契約を結んだ選手にはどんな活躍が求められるのか。さらに、ポスティングシステムでのメジャー移籍を希望する佐々木朗希(ロッテ)は、果たしていつ海を渡るのがいいのか。
 そして、争奪戦の末にドジャースに加入した大谷翔平。メジャー屈指の強力打線に入り、前後を打つ選手との絡みでどんな好影響があるのか。糸井さんは「ホームラン50本」を求めたが、二人の解説を聞くと期待が膨らむ。

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著者プロフィール

1979年埼玉県生まれ。上智大学在学中からスポーツライター、編集者として活動。05年夏、セルティックの中村俊輔を追い掛けてスコットランドに渡り、4年間密着取材。帰国後は主に野球を取材。新著に『プロ野球 FA宣言の闇』。2013年から中南米野球の取材を行い、2017年に上梓した『中南米野球はなぜ強いのか』(ともに亜紀書房)がミズノスポーツライター賞の優秀賞。その他の著書に『野球消滅』(新潮新書)と『人を育てる名監督の教え』(双葉社)がある。

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