今回のセンバツに出場する32校を予想 激戦となった関東・東京で選ばれる学校は?

松倉雄太

【中国】広陵は3季連続の出場が濃厚

広陵は大黒柱のエース右腕・高尾を擁する 【写真は共同】

 今年から2枠で固定。優勝した広陵と準優勝の創志学園の2校が選出されそうだ。

 広陵は春夏連続出場した前チームから、右腕・高尾響(2年)と捕手・只石貫太(2年)のバッテリーが残り中国大会3連覇を果たした。決勝で先発し創志学園を1点に抑えた堀田昂佑(1年)も成長著しい右腕だ。準優勝の創志学園は東海大相模で春3回、夏1回の甲子園優勝を果たした門馬啓治監督が率いる。

【四国】決勝進出の2校が選出有力

 中国地区同様、今年から2枠で固定。こちらも高知と阿南光の決勝進出2校で堅そうだ。

 高知は147キロ右腕・平悠真(2年)と145キロ右腕・辻井翔大(2年)のWエースが昨春のセンバツも経験。四国大会で2人の継投で勝ち上がり優勝を果たした。徳島3位から決勝進出した阿南光は146キロ右腕・吉岡暖(2年)が4試合を1人で投げ切った。

【九州】九州制覇の熊本国府は守り勝つ野球が持ち味

九州大会を制覇した熊本国府。初のセンバツ出場が濃厚だ 【写真は共同】

 例年通り4枠で、熊本国府、明豊、神村学園、東海大福岡のベスト4が有力と言える。優勝した熊本国府は九州大会初勝利のあと、準々決勝で大分舞鶴を延長10回タイブレークの末に逆転サヨナラ勝ち。準決勝では神村学園、決勝は明豊に完勝した。エース右腕・坂井理人(2年)、左サイドの植田凰暉(2年)の継投を軸に、守り勝つ野球が持ち味だ。

【21世紀枠】今回から地域を問わずに2校が選出

 候補校は9校。(別海、仙台第一、水戸第一、帝京大可児、富山北部、田辺、岡山城東、大洲、鶴丸)

 今年から1減の2枠となり、東日本と西日本で1校ずつの枠組みもなくなったため、地域を問わずに2校を選ぶ。予想されるのは「進学校系」と「困難克服系」で1校ずつか?

 選考委員会では例年通り午前に候補校の都道府県専務理事・理事長がプレゼンテーション形式で推薦理由を説明。専務理事・理事長が最も恐れているという同枠特別選考委員からの質問もある。

 近年はプレゼンテーション形式や質問の内容が、出場校発表前に速報でニュースになるが、この取り上げられ方や世間の反応が「翌年以降、ものすごいプレッシャーになる」とプレゼンテーションを経験した元専務理事・理事長から聞いたことがある。プレゼンテーション形式はあくまでも参考の一つとして選考の材料となるだけに、慎重に取り扱うよう、メディア側も留意すべきである。

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著者プロフィール

 1980年12月5日生まれ。小学校時代はリトルリーグでプレーしていたが、中学時代からは野球観戦に没頭。極端な言い方をすれば、野球を観戦するためならば、どこへでも行ってしまう。2004年からスポーツライターとなり、野球雑誌『ホームラン』などに寄稿している。また、2005年からはABCテレビ『速報甲子園への道』のリサーチャーとしても活動中。

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