野球界で輝きを放つ東北出身者と東北の強豪校

大谷翔平、佐々木朗希らが才能を育んだ岩手 なぜ、この地からは次々と規格外の選手が出現するのか

佐々木亨
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花巻東出身の大谷(左)、大船渡高出身の佐々木朗希(右)をはじめ、岩手県はこの十数年の間に「超」のつく逸材を何人も輩出してきた 【写真は共同】

 菊池雄星、大谷翔平、佐々木朗希。さらに現役高校生には1年時から「怪物」と呼ばれ、今年のドラフトの目玉と目される佐々木麟太郎(花巻東)というスラッガーがいる。岩手県からはなぜ、こう次々と桁違いの才能を持った選手が生まれるのか。この地の野球を取り巻く環境やその歴史を探ることで、見えてくるものがあるかもしれない。

大きな転機となった「2009年」

 海の向こうでは、「ショウヘイ・オオタニ」の名が席巻し続けている。言わずもがな、メジャーリーグを舞台に二刀流として異次元のパフォーマンスを見せる大谷翔平(エンゼルス)である。

 そのハイクオリティーな技術に加えて、グラウンドでの振る舞いや野球への取り組み、または感情豊かに野球を純粋に楽しむ姿、つまりは彼の人間的な魅力にも多くの目が注がれている。同時に、人々は思うのだ。彼が生まれ育った『IWATE』は、どんな場所なのだろうか、と。
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著者プロフィール

1974年岩手県生まれ。スポーツライター。雑誌編集者を経て独立。著書に『あきらめない街、石巻 その力に俺たちはなる』(ベースボール・マガジン社)、共著に『横浜vs.PL学園 松坂大輔と戦った男たちは今』(朝日文庫)、『甲子園 歴史を変えた9試合』(小学館)、『甲子園 激闘の記憶』(ベースボール・マガジン社)、『王者の魂』(日刊スポーツ出版社)などがある。主に野球をフィールドに活動するなかで、大谷翔平選手の取材を花巻東高校時代の15歳から続ける。

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