島根のペリン・ビュフォードが今季2度目の月間MVP チームをけん引も「彼がBリーグナンバーワンのポイントガード」

大島和人

高いパフォーマンスでトリプルダブルを量産

悲願のリーグ制覇へ、「大切なのはコンシステンシー(継続性)」 【提供:島根スサノオマジック】

――3月8日の滋賀レイクス戦で今シーズン5度目のトリプルダブルを達成していますが、プレーしながらトリプルダブルを意識することはありますか?(※取材後のFE名古屋戦、宇都宮戦でも達成)

 プレーしながらこれといって(トリプルダブルを)意識するわけではありませんし、自分はコート上でまず「正しいプレーを選択する」ように心がけてます。でも、1人感謝をしたいチームメートがいて、それはヒロ(北川弘)です。この間の試合で第4クォーターの途中に彼が「あと2アシストでトリプルダブルだよ」と話をしてくれて、チームメートが私を応援してくれていると実感しました。それはうれしかったです。10アシストを達成するためにはチームメートもシュートを決めてくれなければいけません。まず「正しい選択」が先で、それをすれば自ずとトリプルダブルがついてくるのかなと思っています。

――8日の滋賀戦で、ビュフォード選手は第4クォーターだけで6アシストを記録して、最終的に12アシストを記録しています。北川選手の“声”からパスを増やしたんですか?

 その直後は意識してなかったんですけれども、時間帯とスコアを見て「勝利できるな」と思った時点からパスを意識するようになりました。

――今までの試合でもチームメートから言われてトリプルダブルを意識したことはあったんですか?

 これといって意識はしてないんですけれども、でも各試合のなかで勝負が決まっていそうな状況になっていれば、よくチームメートたちが例えば「あと1アシスト、あとリバウンド1本でトリプルダブルだよ」というふうに言ってくれています。

 改めて話しますけれど、自分は正しいバスケがしたいですし、成功が好きです。チームのために尽くしながら、それをやった結果、トリプルダブルになればいいと思っています。その結果としてトリプルダブルを取ることができれば、それはもちろん素直にうれしいです。

――私たちのようなメディアも、スタッツを伸ばしている選手がいると、記者席で「あとはアシストが届けばトリプルダブルだな」と話したります(笑)。

 妻も似たような形で意識してくれています(笑)。時々、ハーフタイム中にメールを送ってくれて、「あとこれをすればいいよ」と伝えてくれたりしますね。遠征中も画面越しで中継を見てくれているので「実況、解説の人がこういった話をしているよ」という内容を教えてくれています。

――これからレギュラーシーズンの終盤戦、そしてチャンピオンシップという山場に入ります。島根は西地区の首位ですが、「ここはまだチームとしてアップデートできる」という部分があればお願いします。

 大切なのはコンシステンシー(継続性)です。例えば、試合中に声を出さなければいけませんが、それをできる時間帯があれば、できない時間帯もあります。それとコーチ陣が求めていることを継続的にできるような力を身につけるのも、非常に重要だと思っています。

――島根のファン、ブースターにメッセージをお願いします。

 まず島根のファン、ペリン・ビュフォードのファンの皆さま、いつも応援をありがとうございます。残り試合も後押しをしていただければ大変助かります。ぜひともホームの会場を引き続き満員にして、アウェイでも皆さんの声援をいただければと思っています。ありがとうございます。

――日本のバスケットボールファン全体にも、メッセージをお願いします。

 まず全国のファンの皆さん、ぜひ島根のバスケットボールを見に来てください。チケットを購入していただければ最高ですし、もし購入ができなかったらぜひ画面越しでも我々を見てください。我々のチームを見ながら後押しをしたいという気持ちが生まれたり、推しにしたい選手が見つかったりしたらうれしいです。

(構成/バスケットボールキング編集部)

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著者プロフィール

1976年に神奈川県で出生し、育ちは埼玉。現在は東京都北区に在住する。早稲田大在学中にテレビ局のリサーチャーとしてスポーツ報道の現場に足を踏み入れ、世界中のスポーツと接する機会を得た。卒業後は損害保険会社、調査会社などの勤務を経て、2010年からライター活動を開始。取材対象はバスケットボールやサッカー、野球、ラグビー、ハンドボールと幅広い。2021年1月『B.LEAGUE誕生 日本スポーツビジネス秘史』を上梓。

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