矢野燿大・前阪神監督が復活に期待するセの選手 巨人を変えうる“熱男” 松田宣浩が見せるオンリーワンの存在感
昨オフ、17年間在籍したソフトバンクを退団し、巨人へ移籍した松田宣浩。通算2000安打まで残り169安打。新天地でも熱くなれ 【写真は共同】
そこで今回は、阪神の監督在任4年間全てでAクラス入りを果たし、昨季で退任した矢野燿大氏が、今季の復活に期待がかかるセ・リーグの選手を紹介する。矢野氏が開口一番に挙げた選手名は、新天地でも存在感を見せる、球界屈指の“熱い男”だった。
松田宣浩と涌井秀章がもたらす影響力
巨人の松田宣浩選手です。ソフトバンク時代に何度も対戦してきましたが、私から言わせると、松田選手は「オンリーワン」。声や姿勢で、常に先頭に立ってチームを引っ張ってくれる。それが、今の年齢(39歳)になっても変わらないことは、本当にすごいことだと思います。チームが勝っているときだけでなく、悪いムードのときにも気持ちが沈むことがない。監督の立場からすると、非常に助かる選手です。
――阪神の監督としてソフトバンクと戦うとき、松田選手のことは気になりましたか。
存在感をめちゃくちゃ感じていました。練習から元気がいいので、どこにいるかすぐにわかります。試合中も、声が本当によく通る。「松田選手、すごいな」と戦うたびに思っていました。松田選手が元気に声を出してチームを鼓舞すれば、巨人の雰囲気は間違いなく変わるでしょう。
もちろん、原(辰徳)監督はベンチでの存在感だけでなく、プレーヤーとしての活躍にも期待しているはずです。巨人の選手は松田選手と一緒にプレーすることで、彼のすごさを肌で感じることになる。「松田さんがこれだけやっているんだから、もっと頑張らないと」と思わせるだけのエネルギーを、松田選手は持っています。こうした相乗効果に期待したいですね。
――2人目は誰ですか。
中日の涌井秀章投手です。最後に二けた勝利を挙げたのが2020年(11勝4敗)で、21年は6勝8敗、昨年は4勝3敗と、楽天では思うような結果を残せなかった。プロ19年目で初のセ・リーグへの移籍となり、本人も期するところがあるはずです。練習に臨む姿勢や、マウンド上で戦う気持ちは十分に持ち合わせているので、あとはどこまで成績を残せるかでしょうか。
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