市川美余が占う世界女子カーリング選手権 「今大会は日本が初優勝するチャンス」

久下真以子
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世界女子カーリング選手権での日本勢初優勝の可能性を、テレビ解説を務める市川美余さんに聞いた 【(C)JCA IDE】

 スウェーデン・サンドビーケン開催の世界女子カーリング選手権が18日に開幕。ロコ・ソラーレが女子日本代表として参加している今大会は、24日までラウンドロビン(総当たりのリーグ戦)による予選、25日からプレーオフと決勝トーナメントが行われる。2018年平昌五輪で銅メダル、22年北京五輪で銀メダル、さらに同年にパンコンチネンタル選手権(アジアおよびアメリカ大陸が参加する大会、以下PCCC)で初代王者に輝くなど、近年の活躍が目覚ましい女子日本代表。世界大会での初優勝が期待される。

 初戦で欧州王者デンマーク、第2戦で世界選手権3連覇中のスイスという厳しい日程で、まさかの連敗スタートとなった日本。世界の頂点に立つためにも、この後のラウンドロビンで連勝を重ねて、きっちりと決勝トーナメント進出を果たしたいところだ。平昌五輪、北京五輪に続き今大会でもテレビ解説を務める市川美余さんに、日本カーリング界全体が望む“悲願達成”の可能性を聞いた。

「日本はもはや名実ともに世界のトップチーム」

新設されたPCCCで初代王者に輝いた日本。五輪2大会連続でのメダルの実績も含め、もはや世界のトップチームだと言える 【(C)JCA】

 日本はリード・吉田夕梨花選手、セカンド・鈴木夕湖選手、サード・吉田知那美選手、スキップ・藤澤五月選手、フィフス・石崎琴美選手という今のメンバー構成が非常に安定していますよね。カーリングはメンバー編成の変更が珍しくないスポーツですが、固定メンバーでずっと戦えていることが選手たちの安心感につながっていると思います。

 オンオフで同じ時間を過ごすことを重視しているようですが、オフの面も理解し合える関係性は強みだと考えます。オンアイスにおいては、チームの作戦における意思統一、1つのシチュエーションでいろいろなオプションを共通認識で持てることが長く同じメンバーで戦っていることのメリットですね。

 国際大会でも着実にステップアップを果たしてきました。16年のカナダ・スウィフト・カレントで開催された世界選手権での準優勝は、運が良かった面はあると思います。ただ、そこからトップチームの仲間入りを果たし、18年平昌五輪で銅メダル、22年北京五輪で銀メダルと着実に結果を残し続けています。22年に新設されたPCCC(カナダ・カルガリー)では韓国を倒して初代王者に輝きました。もはや名実ともに世界のトップチームと言っても過言ではありません。

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著者プロフィール

大阪府出身。フリーアナウンサー、スポーツライター。四国放送アナウンサー、NHK高知・札幌キャスターを経て、フリーへ。2011年に番組でパラスポーツを取材したことがきっかけで、パラの道を志すように。キャッチコピーは「日本一パラを語れるアナウンサー」。現在はパラスポーツのほか、野球やサッカーなどスポーツを中心に活動中。

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