ボートレース尼崎の「G1尼崎センプルカップ 開設72周年記念」(優勝賞金1200万円)の最終日が8日に行われた。無風で穏やかな水面となった12R優勝戦は、絶好枠の毒島誠(群馬出身・群馬支部41歳）【写真2枚】が1コースからコンマ11の危なげないスタートで逃げ切り、G1通算17回目の優勝。後続は2コース差しの渡邉和将が、2マークで山本寛久を回して差し2着に入った。3着は、1マーク外マイから道中で山本に競り勝った丸野一樹。

　3連単1-2-3は670円の1番人気という本命決着。勝ちタイムは破格の1分45秒3で、昨年4月から使っている尼崎現行モーターのレコードを1秒5も縮め、出力低減モーターでの尼崎レコードも更新した。

　優勝戦のスタートは、ほぼ横一線。こうなると1コース毒島の横綱相撲だ。スローから猛烈な伸び返しを見せ、まくろうかという勢いだった2コース渡邉を差しに回らせ、1マークをあっさり先マイ。バックストレッチ中間地点ですでに6艇身ほどぶっちぎった。毒島は「渡邉（和将）選手だけ見て、まくりにこなければ…と思いました。完璧です！」と1マークを振り返った。

　7日に発表された「SG第52回ボートレースオールスター」(5月27日から丸亀開催)のファン投票において、毒島は常連の峰竜太を破り2回目の得票トップ(2万4005票)という晴れがましい位置に立った。

　毒島本人は「すごいこと。感謝しています」と今節はお礼を込めた走りとなった。「尼崎は相性がいい。(尼崎の周年タイトルは10年ぶりなので)また10年後に頑張ります」とジョークをまじえる余裕も見せた。今月25日から始まる2025年のSG開幕戦、若松ボートレースクラシックへ大きな弾みをつけた。毒島の今年獲得賞金は2292万円で、山田康二に次いで2位。まだまだ上位6人ほどが接戦状態だ。

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