いつか訪れるべきスタジアム「サン・マメス」 アスレティック・ビルバオに受け継がれる哲学
【Getty Images】
アスレティック・ビルバオには「選手はスペインのバスク地方出身か、この地方と関係があること」というクラブの信念がある。この信念により、スペインはもとよりヨーロッパの他クラブと比較しても獲得できる選手層に大きな制限がある。しかしこれが他クラブからの称賛を集める要因のひとつでもあるとアスレティック・ビルバオの取締役社長ジョン・ベラサテギ氏はグループディスカッション内で熱く語った。
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力を入れる選手育成が生み出す連鎖
グループディスカッションにてアスレティック・ビルバオについて語る取締役社長のジョン・ベラサテギ氏 【写真提供:LaLiga】
施設に投資するだけでなく、コーチングスタッフにも多額の資金を投入している。スペインでもトップレベルのコーチ陣が在籍し、メディカルやフィットネス面でも充実しており、選手たちはプロサッカー選手としてのキャリアを積むために最高の環境に身を置くことができる。
2020/21シーズンでは、アカデミー出身選手の出場時間が全体の50.9%を占めたが、これは欧州5大リーグの中で最高の数値である。
世界トップレベルのアカデミーが、ビルバオ出身の若き才能を育てるための貴重な土台を提供する。地元出身の選手が多いことでサポーターの応援の熱量も増す。そしてこのものすごい熱量の受け皿として、世界最高峰のスタジアム「サン・マメス」が存在する。
「明日、我々のホームスタジアムを見てくれたらわかるよ。ここにアスレティック・ビルバオの哲学が詰まっているから」
グループディスカッションの最後にジョン・ベラサテギ氏が微笑んだ。