南米のベテラン記者が語る日本代表への提言と久保建英の「強烈な印象」
久保建英は1月14日のバスクダービーで鮮烈な活躍を見せた 【Photo by Juan Manuel Serrano Arce/Getty Images】
ラ・リーガ主催のメディアツアーに参加し、現地でこの伝統の一戦をともに観戦したコロンビア人ジャーナリストのホセ・フェルナンド・ネイラ氏にインタビューを実施。コロンビアで最大のテレビチャンネルRCNでリポーターやライターとして活躍し、南米では著名なサッカージャーナリストの彼に、伝統の一戦でゴールを決めた久保とW杯における日本代表について話を聞いた。
日本は統率された素晴らしいサッカーをする
コロンビアで最大のテレビチャンネルRCNでリポーターやライターとして活躍するホセ・フェルナンド・ネイラ氏 【写真提供:LaLiga】
全部で25試合近くを直接見ましたが、決勝のフランスvs.アルゼンチンのカードは素晴らしかったです。あそこまで白熱したこの試合はまず初めにあげなければいけませんね。そして、次にフランスvs.イングランドで、W杯優勝経験や国に根ざしたサッカー文化がある国同士の一戦でとても見ごたえのあるものでした。
――カタールW杯での日本はどう見ていましたか?
18年のW杯では私の母国コロンビアは日本に敗れていますね。そういった理由から日本のことは少し気にかけていました。最終的に日本戦は4試合中3試合を見ました。ドイツ戦はスピード感がある試合で少ないチャンスをものにしましたね。私はこのような日本の統率されたサッカーがとても好きです。例えば、フランスのキリアン・エムバペが見せるような個人で質の高いプレーはもちろん魅力的です。しかし、サッカーはチームスポーツなので、チームとしてしっかり機能している日本のようなサッカーが好きです。ドイツ戦は、まるでこうなることが決まっていたかのように選手たちはプランに忠実に行動し、交代策もはまったように思いました。
コスタリカ戦は、残念でしたがドイツ戦で見たものとは全く違う内容でした。初戦で大敗を喫していたコスタリカが、もう少し前に出てくると日本は考えていたのではないでしょうか? しかし、実際にはそうはならず焦らされたことで、選手たちがどうすべきか迷っているように感じました。この試合はドイツ戦とは逆で、想定していたことが起こらなかったことが日本の歯車を狂わせたのではないかと感じました。
3試合目のスペイン戦は残念ながら見ていないので内容は全く話せませんが、スペインを相手に勝利したことは内容がどうであったとしてもすごいことです。
ベスト16でのクロアチア戦でも、日本はとても良い試合をしていたと思います。焦ることもなく対応できていたし、注意すべきルカ・モドリッチにボールを触らせませんでした。結果的にはPKでの敗戦ということもあり、とても悔しかったかと思います。しかし、大会を通して統率された素晴らしいサッカーを見せてくれました。