識者が選ぶ「大会ベスト15」 聖地・花園で躍動した若きタレントたち

斉藤健仁
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斉藤健仁氏が選ぶ「大会ベスト15」は?  東福岡のSH高木(写真中央)らを選出 【斉藤健仁】

 1月7日(土)、大阪・東大阪市花園ラグビー場で102回目の「花園」こと全国高校ラグビー大会の決勝戦が行われる。ファイナルに進んだ2校は、準決勝の壁を破り7度目の優勝をうかがう東福岡(福岡)と、今年度の高校「3冠」&初優勝を目指す報徳学園(兵庫)のAシード2校となった。決勝戦を前に、今大会で活躍した選手から個人的な「ベスト15」を挙げてみたい。

PR、HO(1〜3番)

2回戦で常翔学園を破った尾道の主軸として活躍したPR檜山 【斉藤健仁】

 まずはフォワードの第1列から。1番の左PR(プロップ)はノーシードながら2回戦で常翔学園(大阪第1)を下した尾道(広島)の檜山蒼介(3年)を推したい。セットプレーでの安定感はもちろんのこと、ボールキャリーが強く、チームのトライゲッターにもなっていた。報徳学園のPR前田卓耶(3年)、東福岡のPR有田睦(3年)も候補として悩んだが、エネルギーにも満ちあふれており、HO(フッカー)杉本天(2年)とともに尾道の推進力となっていた檜山を選んだ。

 3番の右PRは昨季に続いてベスト8に入った佐賀工業の松井我空(3年)を選びたい。身長180センチ・体重112キロの体躯でスクラム、ラインアウトからのモールの中心になるだけでなく、ゴール前で強さも見せた。報徳学園のPR木谷光(3年)、東海大大阪仰星PR石原捷聖(3年)も、セットプレーだけでなくフィールドプレーでも目を引く現代的な右PRだった。

 スクラム、セットプレーの要であるHO(フッカー)は18シーズンぶりにベスト4に入った天理のフォワードの中軸である松隈孝成(3年)を選びたい。モールでの強さ、ラインアウトのスローイングも安定しており、予選決勝で御所実業を下し、準決勝進出の原動力になった。松隈孝照監督の甥っ子であり、父は法政大、クボタスピアーズでCTB(センター)として活躍した松隈孝三さんだ。大阪桐蔭HO梶川尚能(3年)、上述の尾道HO杉本もインパクトは大きかった。
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著者プロフィール

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーとサッカーを中心に執筆。エディー・ジャパンのテストマッチ全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」、「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「ラグビー「観戦力」が高まる」(東邦出版)、「田中史朗と堀江翔太が日本代表に欠かせない本当の理由」(ガイドワークス)、「ラグビーは頭脳が9割」(東邦出版)、「エディー・ジョーンズ4年間の軌跡―」(ベースボール・マガジン社)、「高校ラグビーは頭脳が9割」(東邦出版)、「ラグビー語辞典」(誠文堂新光社)、「はじめてでもよく分かるラグビー観戦入門」(海竜社)など著書多数。

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