シン・スワローズ 東京ヤクルトスワローズ連携企画

声優界きってのスワローズ通・松嵜麗があふれる燕愛をたっぷり語る! 初めての始球式の感想、今一番注目している選手は?

佐藤峻一

始球式で使用した名前入りのユニホームを着ながら、自ら特注した古田敦也氏モデルのキャッチャーミットを手に笑顔の松嵜麗さん 【大野公子】

 9月3日の神宮球場での東京ヤクルトスワローズvs.中日ドラゴンズで始球式を行った声優の松嵜麗さん。自前の「古田モデル」の青いキャッチャーミットをつけての投球に目を見張った方も多いのでは? それもそのはず、松嵜さんはなんと25年のファン歴を誇る、筋金入りのスワローズ推しだ。声優界きってのスワローズ通が考える神宮球場生観戦の魅力、推しの選手とは? あふれるスワローズ愛を存分に語ってもらった。(取材日:9月9日)

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驚きの神宮球場での始球式オファー。頭によぎったことや裏話は?

――先日は始球式、お疲れさまでした! オファーを受けた時のエピソードを教えていただけますか?

 お話を聞いたのは、一人で家にいた時です。マネージャーさんからのLINEのメッセージで知りました。お話をいただいた時ビックリして、二つ返事というわけにはいきませんでした。「私でいいのか」「お客さんが来なかったらどうしよう…」。そんなことが頭をよぎったんです。

 でも、長年スワローズファンをしてきて、「他の声優には譲れない!」という思いもありましたし、こんなチャンスは一生ないかもしれない、と思い快諾させていただきました。

――本番に向けてはどんな準備を?

 以前からお世話になっていた球団OBの鵜久森淳志さんが久古健太郎さんに声をかけてくださって、お二人からボールの握りや足の使い方などを丁寧に教えていただきました。一番言われたのは力まず"力"を抜くこと! 「振りかぶって投げたいですか?」と聞かれたので、「いや、余計なことを聞いたらちゃんと投げられなくなるのでやめておきます……。ただ、(自身が特注した現・解説者の古田敦也氏モデルの)キャッチャーミットを見せたいです!」って言ったら、「じゃあ、上からゆっくりミットをおろして、見せてから投げましょう」と提案していただきました(笑)。

 投げる前のストレッチや体をうまく使って投げる方法を丁寧に教えていただき、30分後には全然違う球を投げられたことに驚きました! 初心者だからこそ、スペシャリストに学ぶのはほんとに大事だなぁって学びながら感じましたね。久古さんが何回か見本で投げてくださったのですが、投げる姿はもちろん、球もカッコよくて美しかったんですよ! 回転なのか、キレなのか素人には分からないけど、全然違う! 間近で見られて幸せでした。

 と、せっかく教えていただいたのですが、その後、家族みんなで新型コロナウイルスに感染してしまい、教わってから2週間なんの練習もできないままでいたら全然ダメになってしまい、悲しかったです(涙)。

――ファンにとってはたまらないぜいたくな時間でしたね! その他、裏話を教えてください。

 中村悠平選手がキャッチャーを務めてくださることになり、とにかく「中村選手を動かしたくない!」を目標にしていました。結果、動かしてしまったので、悔しかったです。

 初めて上がった神宮球場のマウンドは神社やパワースポットに行ったような感覚でした。空気が澄んでいて、にぎやかな球場のはずなのに静けさすら不思議と感じられて。「普段、投手からはこんな光景が見えているんだ。きれいだな」と感激しました。緊張していたし、時間もなくて周りを見る余裕はなかったんですが、投球を終えて戻る時に、どなたか顔が見えなかったんですが、「ナイスボール!」とコーチが大きな声をかけてくれたんです。本当にうれしかったです。

高津投手の笑顔に魅了され、スワローズに夢中に

1993・95・97・2001年と4度の日本一に貢献した守護神・高津臣吾(現・監督)。その投球はもちろん、甘いマスクでも松嵜さんはじめ多くのファンを虜にしていた 【写真は共同】

――V6が好きな中学生だったという松嵜さん。スワローズを好きになったきっかけはなんだったのでしょうか?

 福岡というラグビーが盛んな土地柄、周りに野球をやっている子はいなかったのですが、テレビをつけたり、ダイエーに行くとひたすらホークスの映像や歌が流れていたので、応援歌が歌えるぐらいにしみ込んではいました。でも、当時は全然興味がなかったんです。父はジャイアンツファンでよく野球中継を見ていましたが、私はどこが対戦しているのかも分かりませんでした。中継が延長してV6の番組が見られなくなって、「今のうちにお風呂入れ、早く寝ろ!」と言われるのも嫌でしたね(笑)。

 そんな感じだったのですが、1997年にスワローズが優勝したオフシーズンの『東京フレンドパーク』を見た時、選手たちの笑顔がカッコよくて。それまでは野球自体を広く遠くから見ていたので、選手自体に着目していなかったんですよね。野球中継では選手にそこまでは寄らないじゃないですか。それまではV6の森田剛さんの顔が好きだったのですが、高津臣吾投手(現監督)の顔の方が好きになりました(笑)。

 初めての野球観戦は翌年の福岡ドームでのオープン戦、ホークスvs.スワローズでした。その時は野球のことが全然分からないから、クラスの男の子についてきてもらったんですけど、当たり前のようにホークス側(ライトスタンド)に座ろうとしたのでぶちギレて(笑)、一人で反対側(レフトスタンド)に行って観戦したんです。その時はルールが分からないので、「あ、打ったらこっちに走っていくんだ」とか、「こうなると点が入るんだ」って、見ながらなんとなくルールを覚えました。オープン戦だと、確か入場料が500円くらいで安くて、しかもスワローズの帽子までもらえたんです。

 その後もスワローズの主催試合が福岡ドームで行われるたびに通っていました。スワローズが福岡でゲームをする時って、だいたい高校の定期テストの時期だったので、暗記シートや参考書を球場に持って行きつつ、攻撃の時は応援し、守備の時に勉強していました。全くはかどっていなかったですけど(笑)。東京に行くならディズニーランドより神宮球場に行きたいなって思っていました。

――大学入学で上京してきて、初めて神宮球場に足を運んだとのことですが、最初はどこの席で見ましたか?

 外野席でした。外野なのにこんなに近くで見られるの!って思いました。確か一人で行ったんじゃないかな。球場に行けば友達ができると思っていたんです。福岡でもそんな気持ちで球場に足を運んで、友だちをつくっていたので。近くにいる人や、隣の席の人に話しかけて友達をつくるんです。初めての神宮観戦でも友達ができたんですよ!

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