“全試合観戦”の父が語る鎌田大地の素顔 「W杯は蓋を開けてみないとわからない(笑)」
キッズFC時代の鎌田(写真右)。当時からそのサッカーセンスは光っていたという 【写真提供:鎌田幹雄さん】
そう話すのは日本代表MF鎌田大地の父、幹雄さん(53)。自身も大阪体育大学時代はボランチとしてプレーしてきただけに、幼少期から愛息がプレーする姿は積極的に観戦してきた。プロ入り後は生観戦かテレビ視聴かを問わなければ、息子がピッチに立った試合はすべて見てきたという。
「中学生の頃にバルセロナのキャンプ(神戸)に参加したこともありましたし、対戦が決まったときは母親に電話をかけてきて『いちばん当たりたかった』と喜んでいたみたいです。カンプ・ノウで、ガチンコでバルサとできるなんてありえないですし、シャビ監督から『ダイチ・カマダ』と名前が出たときはびっくりしました。日本代表から外れたときには『クラブで活躍すれば、また呼ばれる』と本人は話していましたし、ヨーロッパリーグには期する思いもあったんだと思います。‟ああ見えて”、性格は熱いところがありますから」
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他人の評価は、どちらに転ぶか紙一重
2021-2022シーズン、鎌田大地はフランクフルトで長谷部誠とともにヨーロッパリーグを制した 【写真:ロイター/アフロ】
「たとえば周りが見えるとか、パスを出せるとか、大地のいいところは小学生の頃から一緒。ただ、戦えないとか、ハードワークができないとか、ガンバのジュニアユースの頃は点が取れないと指摘されることもあって、実際にユースに上がれませんでした。
技術的には問題ないように見えましたし、私としてはユースに上がれると思っていました。ただ、大地のことを考えると高体連に行った方がいろんな意味でいいかなと考えていたところ、逆にガンバから(昇格を)断られたという(笑)。結果的にはフィジカルが鍛えられ、仲間のためにプレーすることも学べましたし、東山に行ってよかったと思っていますけどね」
評価とは他人がするもので、どう転ぶかは紙一重である。飄々とするプレーも「軽い」と批判されることがあれば、「捉えどころがない」と好意的にとられることもある。いくら活躍しても評価する人がいる一方で、しない人もいるのが世の常。鎌田は、これまでのキャリアでそうしたことを身をもって味わってきただけに、幹雄さんとしても周囲の評価に一喜一憂などしたくないのかもしれない。
「顔(の表情)なのか動作なのか、大地は人に評価されない経験をしてきましたからね。決して走ってないことはないし、戦っていないわけでもないのに『走らない、戦えない』と言われて。フランクフルトの1年目などは懸命さが伝わらなかったのか、ひたすら森の中を走らされていた時期もあったと聞きました。
普通は心が折れるところ。大地も周りから『もっと一生懸命プレーしろ』『やっている風に見せた方がいい』とか、いろいろ言われたみたいです。ただ、大地は『実力を示せば、誰もそんなことは言わなくなる』と言い続けていましたし、わざわざ誰かに評価されるために自分を変える必要はないと思っていたのでしょう。いまでは誰も大地に『一生懸命やれ』なんて言わなくなりましたよね」
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