連載:プロ野球みんなの意見

江本孟紀、槙原寛己、里崎智也がCSを切る! プロ野球・新旧おしゃべり番長座談会

前田恵

左から槙原寛己、江本孟紀、里崎智也 【スリーライト】

 球界を代表するおしゃべり番長の江本孟紀、槙原寛己、里崎智也が初の座談会を開催! 球界関係者、プロ野球ファンの間でも賛否が分かれる4つのテーマ「クライマックスシリーズ(以下、CS)不要論」「セ・リーグDH制」「16球団構想」「ワンポイントリリーフ禁止」について、侃侃諤諤(かんかんがくがく)語り合ってもらいました。第1回はCSをぶった切ります!

CS進出に一定の制限を

――CSは2007年、セ・パ両リーグに導入されて以降、常に賛否両論がありました。昨年、セ・リーグ3位の巨人が勝率5割以下(.496)でCS進出を決めたことで、「CS廃止論」が再燃した格好です。皆さんはどう思いますか?

江本 CSは要らないですよ。セ・パ各6球団中、上位3球団が出場できるというのは、いくらなんでもハードルが低すぎる。ファンの興味を引くし、営業面からもプロ野球界として実施したい事情は分かるけど、それならCSの進出条件をもっと厳しくしないとね。

里崎 僕はあったほうがいいと思います。CS廃止派の主な理由は「1位のチームは一体何のために長いシーズンを戦ってきたんだ」「両リーグ1位同士の日本シリーズが観たい」ということだと思います。それはごもっともなんですけど、20年を思い出してほしくて。この年はコロナ禍の影響でセ・リーグだけCSが中止になってしまい、10月30日に巨人が優勝を決めた後、セの残り試合はほぼ消化試合になってしまった。その間、メディアはほとんどセ・リーグのことを取り上げなかったんですよ。CSがなくなると、かつてのように夏場過ぎには消化試合になるチームが出てくる恐れがある。それで野球に対するメディアの扱いが減ると、野球界の衰退につながるのではないかと危惧しています。

槙原 僕もCSはこのまま続けてもらいたいと思っているけど、江本さん同様、進出できるチームにもっと条件を設けた方がいいと思っています。現状の、自動的に3位までが勝ち上がれるというのは、どうなのかな。首位と10ゲーム差以上離れている場合は2位でもCSに進出できないとか、それくらいの制限があってもいいと思います。

消化試合は解説者的にも勘弁!?

――スポーツナビが昨年12月に行ったユーザーアンケートでは、CS続行を支持する意見が50.2%と、約半数を占めました。

江本 CSに興味がある人の中には、シーズン中にあまり野球を見ていない人も含まれているんじゃないかな。こういうお祭り的な、みんなが注目するイベントに乗っかりたい人が、CSは続けてほしいと言っているんじゃない?

槙原 いや、江本さん、CSは僕も興味があるので見たいです(笑)。

一同 笑い。

江本 そもそも「3位以内に入れればなんとかなるだろう」という、首脳陣や選手の考え方はよくないよね。レギュラーシーズンのレベルの低下につながらないかと、僕は危惧しているわけですよ

――里崎さんはロッテでの現役時代にCSを経験し、10年にはリーグ3位のチームが初めて日本一になった「史上最大の下克上」を成し遂げました。

里崎 あの年は1位のソフトバンクから3位のロッテまで、2.5ゲーム差しかついていなかったんですよ。だから江本さん、槙原さんがおっしゃるように、3位のチームが勝率5割以下だった場合や、一定のゲーム差以上開いた場合には、ファーストステージでも2位のチームに何らかのアドバンテージをつけていいと思います。あと、これは僕ら的な事情なんですけど、もしCSを止めて消化試合が長くなると、解説していても全然おもしろくないんですよ(笑)。

一同 爆笑。

江本 優勝が決まったら、その瞬間にリーグ戦を打ち切ってしまえばいいんだよ。MLBのようにね。そうしたら消化試合がなくなるし、個人の成績もそこまでになってしまうから、みんな必死になるでしょう。

槙原 レギュラーシーズンを1年間戦い抜いて優勝したのに、CSで敗れて涙を流す選手を見ていると、現行の制度への不条理さを感じます。だからこそ、上位チームにさらなるアドバンテージを設ける必要性を、僕は強く訴えたいですね。

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著者プロフィール

前田恵

1963年、兵庫県神戸市生まれ。上智大学在学中の85、86年、川崎球場でグラウンドガールを務める。卒業後、ベースボール・マガジン社で野球誌編集記者。91年シーズン限りで退社し、フリーライターに。野球、サッカーなど各種スポーツのほか、旅行、教育、犬関係も執筆。著書に『母たちのプロ野球』(中央公論新社)、『野球酒場』(ベースボール・マガジン社)ほか。編集協力に野村克也著『野村克也からの手紙』(ベースボール・マガジン社)ほか。豪州プロ野球リーグABLの取材歴は20年を超え、昨季よりABL公認でABL Japan公式サイト(http://abl-japan.com)を運営中。

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