群雄割拠の愛知から全国へ!さすらいのBチアリーマンYUKIから溢れ出る「FEgirls愛」からその魅力に迫る!【B MY HERO!】
2025年12月、初めてファイティングイーグルス名古屋(以下FE名古屋)の会場を訪れた私は、オープニングのFEgirlsのパフォーマンスを観て一瞬で惚れてしまった瞬間を、今でも鮮明に覚えている。
想像していたのと違う。良い意味で裏切られたのだった。
皆さん、こんにちは。B MY HERO特派員のやまとです。
2023-24シーズンより「FEgirls」のディレクターに、三遠ネオフェニックスや長崎ヴェルカでディレクターを歴任されたYUKIさんの就任が発表されました。
会社員として働きながら、全国でチアディレクターとして活躍される異色の「チアリーマン」である彼女の「チア愛」そして「FEgirls愛」から、今まさに大きく進化を続ける「FEgirls」の魅力に迫ります!
遠距離系チアディレクター誕生!チアリーダー、そしてチアディレクターとの出会い
仕事の都合でチアリーダーを一度卒業したのですが、浜松に転勤になったのをきっかけに「もう一度チアリーダーとして挑戦してみよう」と思ったことがFire Girls(ファイヤーガールズ)として活動するきっかけでした。
実は、3●歳(年齢はヒミツ)でチアリーダーに復帰したのですが、体力的にはやはり厳しくて(笑)。1年で卒業することにしたんです。引退をきっかけに、当時の社長(現代表取締役会長 浜武恭生氏)からディレクターのお話をいただいて、挑戦することになりました。
――今までディレクターとして活動することへの意識はあったのでしょうか?
全くなかったです(笑)。「え!ほんとに?!」という感じでしたね。ディレクターとしては、まったくの初心者でしたので、現役時代にお世話になっていた、当時アルファーズやロボッツでディレクターだったNonさんをはじめ、他クラブのディレクターの方に相談させていただきながら、自分のスタイルを確立していきました。
――その後、さらに遠くの長崎、そしてFE名古屋でディレクターになられますが、どのような経緯があったのでしょうか?
三遠時代にお世話になっていたフロントスタッフさんが長崎におられて、その方からディレクターのお話をいただいたのがきっかけです。ただ、毎週のように名古屋から長崎に飛行機で通っていましたので、思っていた以上に身体に負担が大きく、わずか一年で退団させていただきました。ちょっと頑張りすぎましたかもしれませんね(笑)。
長崎退団後、もうチアは卒業かな…と思っているときに、以前より私が大切にしている「コンセプト」を持ったFEgirlsを作りたいとお話をいただき、それなら私も力になれると思い、引き受けました。
1年目は名古屋に住んでいたので近かったのですが、2年目は本業の転勤で都内に異動に…。遠距離が大変!と言っていたのに、今はまた「東京―名古屋」の遠距離チアリーマンになっちゃいました(笑)。
――YUKIさんが大切にしているその「コンセプト」とはどのようなものですか?
「チアダンサーとして、人として、一人の女性として、輝ける人を目指す」というものです。
私個人としては、以前より千葉ジェッツのSTARJETSさんや横浜ビー・コルセアーズのB-ROSEさんのような「THE大人の女性」という感じのチアスタイルが好きなのですが、その理想をそのまま持ってくるのではなくて、チームそれぞれのメンバーや年齢・スキル・アピアランスなどの特徴を生かしながら、根底にあるチアスピリットや考え方を大切にしてチーム作りをしています。
――チアスピリットや考え方は具体的にはどのようなことを大切にしているのですか?
どのような展開でも応援時には笑顔で声を出し続けること。そして、来場いただいたすべての方に「また来たい」と思ってもらえるようなおもてなしをすること、そんなチアスピリットを大切にしています。
パフォーマンスと同じくらい、もしかしたらそれ以上に大切にしているのが、挨拶や言葉遣いといったビジネスマナーや立っている時の姿勢や立ち振る舞い、リハーサルなど表に出ていない時の取り組み方などです。年齢に関係なく「人として・一人の大人の女性として・社会人として」といった考え方を大切にしています。
4歳の頃から中学3年生まで新体操をやっていました。高校受験の時期に、学校見学に行った際に、校庭で音楽をかけてトレーニングをしている「バトントワリング部」の方々を見たときに「この部活に入りたい!」と思い、受験して入部したのがチアダンスと出会ったきっかけです。
大学ではチアダンス部がなかったので、大学新聞の記者をやりながら、文化祭で高校時代の仲間たちと踊る程度でした。
――その後何がきっかけでスポーツチームのチアリーダーになったのですか?
社会人になってチアダンスのクラブチームに入り、大会に出たりしていました。そこでゲスト出演していたアメリカンフットボールリーグ Xリーグチアリーダーを初めて観たときに、キラキラと輝く姿に憧れを抱き、「私もXリーグに入りたい!」と決心し、トライアウトにチャレンジしました。
今考えるとミーハーですね(笑)。
――アメフトからバスケの世界へ移籍された理由は何でしょうか?
当時、お手伝いしていたチアスクールで日立サンロッカーズのホームゲームに行くことがあったんです。バスケの試合のホーム感とチアの素敵さに感動し、次はバスケのチアをやってみたい!と思い、住んでいたところから近かった東芝ブレイブサンダースの「BTC」で活動することになりました。
その後は、本業の異動のたびに住む場所が変わったので、アルファーズ・ロボッツ・フェニックスと、拠点を変えて活動をしてきました。
――働きながら、何年もスポーツチームのチアリーダーを続けることは大変だと思います。それでも続ける魅力は何なのでしょうか?
まず、数あるスポーツの中で、自分たちの勝ち負けではなく、誰かの応援をすることが求められているという、ちょっと特殊なところが魅力のひとつだと思います。
それによって、私自身が活動を通して感動することができ、ファンの方とその空間・気持ちを共有できるということが最大の魅力ですね。
特に現役時代は、毎シーズン、辛くて「もう辞めよう」と思うことが必ずありますし、正直なところ、辛いことのほうが多いです(笑)。それでもシーズンが終わる頃には「もう1シーズンやりたい!」と思わせてくれるのがスポーツチアのやりがいだと思います。
青き女神がアリーナで躍動する!進化を続ける「FEgirls」の魅力と目指す姿とは!
チームからは「どのようなジャンルも踊れるチアチームを作りたい」と言われています。アドバイザーのDaiKiさんがストリート系のダンスを、私がポンポンを使ったチアダンスやフラッグ、グッズを使ってお客さんと一緒に盛り上がれる応援系の振りを作っています。
――1年目・2年目のメンバーが多いなか、ダンスや応援など非常にレベルが高いと思います。チアの経験のあるメンバーも多いのでしょうか?
チア経験者はほとんどいないです。新チームの活動が始まると、ポンポンの持ち方から始まります(笑)。それでもメンバーのダンススキルは高く、感度も高いので、チームとして常に成長していると思います。私自身、メンバーから学ぶことも多く、とても刺激をもらっています。
――オープニングと選手入場ではフラッグを使ったパフォーマンスが印象的でした。
私自身は三遠時代に初めて経験したのですが、毎シーズンいろいろな経験のあるメンバーがいるので、相談しながら新しいパフォーマンスを取り入れるようにしています。
「このダンスはこういう時に使おう」とある程度テーマを決めてパフォーマンスを作っています。それを演出チームにしっかり伝え、試合当日は、展開によって流すパフォーマンスが決まります。どのパフォーマンスをするかは、FEgirlsのアドバイザーであり、総合演出プロデューサーであるDaiKiさんにお任せしています。
イントロ・ドン方式は私のこだわりのひとつで、ストリート系、チアダンス、応援系と数あるパフォーマンスの中からイントロを聞いて、メンバーは持つアイテムや踊る位置などを瞬時に判断してコートに出ていきます。
――衣装についてこだわっている点はありますか?
“メイン衣装”と呼んでいる上下青の衣装は、爽やかでヘルシーなイメージを目指して作りました。男性にも女性にも多くのファンの方に応援して欲しいという想いがこもっています。
今季はフード付きで素敵度がさらに増しているのですが、実はフードの内側がキラキラしているところがこだわりの一つです。
もうひとつが、白と黒のカーゴパンツに上がユニフォームやベースボールシャツを羽織るスタイルです。ユニフォームにはメンバーの名前を入れていただき、チームや提供してくださるスポンサー様からのFEgirlsへの愛がこもっています。
これは、今までのメンバーの努力の賜物。FEgirlsの歴代メンバーの功績だと思っています。だからこそ、次世代のメンバーに繋げるために、今のメンバーもさらに努力を続け、感謝と敬意を持たなければいけないと伝えていますね。
はい!応援してくださるスポンサー様のおかげでアイテムが増えました。青のメイン衣装と白いショートパンツの組み合わせは、同じパフォーマンスでも違った印象になると思います。
青と青、青と白という組み合わせは日によって違うので、ファンの方にはそういった違いも楽しんでいただけたらと思います。
クリスマスではあえてチームカラーの青以外を使ったカラフルな衣装を、ガールズフェスではピンクと白の組み合わせの可愛さ全開な衣装で、普段とは違った雰囲気でパフォーマンスをさせていただきました。
FEgirlsを応援してくださるパートナー様に衣装はご提供いただいており、本当に感謝です。
ありがとうございます。今シーズンは3種類のポンポンを使い分けています。
お出迎えや写真撮影で使用する青×銀ミックスポンポン、メイン衣装で使用するオーロラカラーのポンポン、カーゴパンツで使用する小さめの青と銀のポンポン。衣装やシチュエーションに合わせて使い分けるという、とても贅沢な使い方をさせていただいております(笑)。
パフォーマンスでは、ストリート系ではかっこよく、鋭く踊り、ポンポンを持てば元気にチアダンスができる、どちらも違和感なくパフォーマンスできるメンバーが揃っています。
ストリート系とチアダンスでは体の使い方が全く違うため、どちらかに違和感がでてしまう事が多いのですが、それが無い…そんな彼女たちのダンスは注目して欲しいと思います。
――ガールズフェスのハーフタイムパフォーマンスを見届けた際のYUKIさんがとても喜んでいたのが印象的でした。
FEgirlsの公式練習は日曜日のみのため、ホームゲームが続くと練習時間がなくなってしまうんですね。
限られた時間で練習し、撮影した動画にコメントを入れてメンバーに共有するなど、各自自主練に託していたため、不安がありました。リハーサルでは演出担当の方にギリギリまで照明を調整をしていただくなど、こだわれるところはすべてこだわりましたね。
日曜日1回限りのパフォーマンスなので全力で!と送り出したのですが、メンバーがしっかり練習し、きっちり合わせてくれて大成功だったので、泣いて喜んでしまいました。
――公式の練習や試合中だけでなく、プライベートな時間を犠牲にして努力してくれている結果のパフォーマンスだったのですね。
ダンスパフォーマンスに限らず、MCやイベントなど、メンバーは要求していることに対してクリアしてくれるので、期待が高くなってしまうのが申し訳ないですね。
大変だと思うのですが、無理を言ってもしっかり応えてくれるメンバーには本当に感謝ですし、人としてもチームとしても日々成長していると感じています。
格好良いけど可愛いところです。
ダンスは本当に格好良い。そしてファンの方への対応は愛嬌があり可愛らしい。
彼女たちのためなら体を張って何でもやれるし、彼女たちとチームのため、ファンの皆さんのために活動したいと、私を本気にさせてくれる努力家なメンバーが揃っています。
まだまだ若いメンバーが多いので、社会経験も浅いですが、それをカバーしようと一生懸命努力する姿にはいつも感心していますし、私も全力でサポートしたいと思っています。
そんなメンバーをぜひ応援してくれたらうれしいです。
Bリーグのチアリーダーとして、認められる存在になりたいと思っています。
B1という舞台で、アウェーチームのブースター・ファンの方も多く来られます。
そんなFEgirlsを初めて見る方にも、FEgirlsはチアリーダーとして恰好良い・素敵だと思われる存在になり、そして「FEgirlsになりたい!」と目指してもらえる存在になりたいと思っています。
チアリーダーを職業に!YUKIディレクターが目指すチアリーダーの未来像
ディレクターとして心掛けているのは、メンバーが全力でパフォーマンスができる環境を整えることです。
パフォーマンス指導はもちろんのこと、試合やイベントでのクラブのスタッフやスポンサー様とコミュニケーションを取り、メンバーが気持ち良く活動できるようにすることが仕事だと思っています。
そうして、演出の方とはより良いパフォーマンスやお客様が楽しめる非日常空間を、チームスタッフの方とFEgirlsというチームをより良いものへ作り上げていくことで、FE名古屋が盛り上がる一翼を担えることがやりがいであり、魅力だと思っています。FE名古屋というチームが、まだまだ進化途中のチームだからこそ、より成長を感じられることが魅力であり、大好きなところです。
――最後になりますが、YUKIさんのディレクターとしての夢はありますか?
こんなチアリーダーになってほしい。そんな想いを受け継ぐ後継者ができたら良いなと思っています。
以前、ディレクターとして関わったチアリーダーたちが他のチームやAKATSUKIVENUSで活躍してくれています。
今後も「チアリーダーをやりたい」そして「ディレクターをやりたい」そう思ってくれるチアリーダーが出てきてくれたらうれしいですね。
また、今はダンスを職業にしている人、目指す人が増えています。バックダンサーやテーマパークダンサー、コレオグラファーになりたいという人と同じように、チアリーダーになりたい!そう思ってもらえるような存在になってくれたらうれしいです。
~終わりに~「ディレクターはチームの魂」
YUKIさんはじめ、同席いただいた広報の藤平さん、そしてFE名古屋の皆様にご協力をいただきまして、試合後に会場でお話を伺うことができました。
本当にありがとうございました。
YUKIさんからは、FE名古屋が大好き、FEgirlsが大好き、メンバーが大好き、そんな「FE愛」が溢れ出ているのがとてもよく分かりました。また、様々なコラボイベントや地域のイベントでFEgirlsは活動し、チームからも本当に愛されている存在であることが伝わってきました。
チームもFEgirlsも今まさに進化の途中。
その進化する姿をぜひ現地で応援して欲しいと思います。
「格好良いけど可愛い」そんなギャップを持つ魅力的なFEgirlsにきっと魅了されることでしょう!
そうそう、YUKIさんのXでは城と戦国武将と力士のお話がほとんどで、最初にフォローしたときに間違った人をフォローしてしまったと思うかもしれませんが、大丈夫!FEgirlsディレクターのYUKIさんです(笑)。
会場で熱い想いと鋭い眼差しでメンバーを見守るYUKIさんとはまた違った、素敵な一面を見ることができますよ!
やまと(B MY HERO!特派員)
田臥勇太が観たい!がきっかけで、ブレックスにハマり、宇都宮に通い出す。
アウェーの会場に応援に行く度に、様々なチームのチアリーダーの魅力に惹かれ
今では全国のチアリーダーを全力応援中!!!
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