元阪神ブラゼルの自宅を訪問&お宝紹介 佐藤輝に助言、打撃コーチにも意欲!?
阪神、西武などで活躍したクレイグ・ブラゼルの自宅を訪問。吉野家から贈られたマイどんぶりをはじめ数々のお宝を紹介してくれた 【丹羽政善】
「朝は5時半から6時の間に起きて3人の子どもを起こし、ご飯を食べさたら、着替えをさせて、さらに学校へ行く準備をさせる。弁当も持たせなきゃいけない」
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子どもたちと過ごす慌ただしい日々
左から長男トロット君、ブラゼル、三男チップ君、次男タグ君。ブラゼルが子どもたちの面倒を見ている 【丹羽政善】
「午後は2時半に家を出て子どもたちを学校へ迎えに行く。戻ったら長男のトロットを4時から始まる水泳の練習に連れていって、終わったらみんなにご飯を食べさせて寝かせる。そのとき、自分も一緒に寝る。朝早いから」
夫婦でモンゴメリー、オーバーンにピラティススタジオを3店舗経営。日々のビジネスは夫人に任せ、もっぱらブラゼルが子どもたちの面倒を見ているそうだ。
「下の2人は野球をやっているから、シーズンが始まると、夫婦で手分けをして送り迎えをしなきゃいけない。自分でボールを打っている方が、よっぽど楽だ(笑)」
そんなブラゼルに初めて会ったのは09年5月のこと。場所はミネソタ州セントポールに本拠地を置く独立リーグ、セントポール・セインツ(現ツインズ3A)の本拠地だった。
その前年、西武で27本塁打を放ったブラゼルはメジャー復帰を目指し、09年はオリオールズとマイナー契約。しかし、キャンプ最終日に契約を解除されると、フリーエージェントとなった。後年、「あのとき、野球をあきらめようと思った」と振り返ったが、セインツのオファーを受け入れた。
「最後の可能性に賭けたんだ」
独立リーグの活躍で開いた阪神への扉
西武退団後、ブラゼルが選んだのはマイナーリーグではなく独立リーグ。そこでの活躍が日本球界復帰の足掛かりとなった。 【写真は共同】
マイナーチームに所属している場合、保有権が複雑で、移籍には縛りが多い。しかし、独立リーグであれば融通がきくため、メジャーを狙うとき、あえて独立リーグに籍を置くケースも少なくない。セインツはそういう受け皿として有名だった。
そのセインツでブラゼルは打ちまくった。7試合に出場し、31打数18安打、打率.581、4本塁打。すると扉が開く。阪神から連絡があったのだ。
その情報をつかんでミネアポリスに飛んだが、ちょうどその日、セインツが保有権を阪神に譲渡。午後、球場に着くとチーム広報からそのことを告げられた。「もう、球場には来ないかもしれない」。しかし、やがて始まった練習を見ていると、ブラゼルがロッカーの整理とあいさつのため、フィールドに姿を見せた。
そのとき、監督が「少し打っていくか?」と提案。それを受け入れたブラゼルは最後に仲間と一緒に汗を流し、ダグアウトに戻ってきたところで声をかけると、最初は取材NGだったが、代理人に確認した上で、「せっかく来てくれたんだから、契約に関する質問以外なら」ということでインタビューを受けてくれた。
以来、毎年オフになると、彼が住むアラバマ州モンゴメリーを訪ね、阪神在籍中は、そのときにシーズンの総括をすることが恒例になった。
引退後も交流は続き、2年ほど前、新居にお邪魔した。そのときはまだ、地下の部屋には段ボールが積まれ、サインボールなどのお宝も整理されていなかったが、今回、初お披露目となっている。
それは言葉で解説するよりも、映像を見た方が分かりやすいので、彼のいまの姿とともにスポーツナビ公式YouTubeチャンネルを見てほしい。その前に、いくつか補足しておきたい。
スポーツナビ公式YouTubeチャンネルでブラゼルの自宅を訪問!お宝を紹介【前編】