連載:「平成の怪物」松坂大輔 野球人生の軌跡

松坂大輔の名勝負5選・高校野球編 1位は今も脳裏に焼きつく激闘

沢井史
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松坂大輔は98年春、夏計11試合に登板。11勝、防御率1.00という圧巻の成績を残して、甲子園を後にした 【写真は共同】

 1998年夏の甲子園・準々決勝のPL学園戦で見せた250球の熱投に、決勝の京都成章戦で披露したノーヒットノーラン。史上5校目となる春夏連覇を達成した横浜高校を投打でけん引した松坂大輔は、紛れもなくあの年の甲子園の中心であり、その雄姿は今もなお多くのファンの記憶に残り続けている。アマチュア野球を中心に20年以上の取材経験を持ち、松坂が登板した試合はすべて甲子園で現地取材したスポーツライターの沢井史氏が、高校時代の松坂大輔の名勝負を選んだ。

5位 98年春のセンバツ・決勝「横浜vs.関大一」3-0

98年春のセンバツ・決勝で松坂大輔と投げ合った、関大一の久保康友。プロ入り後は松坂と同じパ・リーグのロッテで活躍、新人王を獲得した 【写真は共同】

 松坂大輔が甲子園で初の日本一となった試合。相手エースは大会前から好投手として評判が高かった久保康友。神奈川勢と大阪勢が甲子園の決勝で対戦するのは、この大会が初だった。横浜はこの試合までに蓄積した疲労が抜けきれなかった久保から13安打を放つも、3得点に抑えられた。やや物足りなさを感じてしまうが、久保のあと1本を許さない粘り強いピッチングも光った。

 松坂はこの試合で98年春のセンバツ3度目となる完封勝利。打たれたヒットは4本で、三塁を踏ませないピッチングだった。この大会は5試合を1人で投げ抜き、45イニングを投げ、被安打22、失点は4。奪三振は43個で防御率は0.80と圧倒的な数字を残した。前年秋の明治神宮大会、このセンバツと全国大会“二冠”を達成した横浜。松坂の甲子園物語はここから夏へと続いていく。

4位 98年夏の甲子園・2回戦「横浜vs.鹿児島実」6-0

プロ入り後はソフトバンクの左腕エースとして活躍した杉内俊哉も、高校時代に松坂と対戦した経験を持つ 【写真は共同】

 鹿児島実のエース左腕・杉内俊哉は1回戦の八戸工大一戦でノーヒットノーランを達成しており、怪腕vs.剛腕の投げ合いに注目が集まった。序盤は予想通り、息のこもった両エースの投げ合いが続いた。7回まで横浜打線は杉内に4安打に抑えられていたが、8回に長短打5安打を集中し、松坂の2ランなどで5点を奪い、試合を決めた。
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著者プロフィール

沢井史

大阪市在住。『報知高校野球』をはじめ『ホームラン』『ベースボールマガジン』などに寄稿。西日本、北信越を中心に取材活動を続けている。

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