「平成の怪物」松坂大輔 野球人生の軌跡
プロローグ
埼玉西武ライオンズの松坂大輔が今季限りで23年間の現役生活にピリオドを打つ。
「3部作」とも称される、1998年夏の甲子園準々決勝から決勝に至る3連戦。
イチロー、松中信彦、斉藤和巳、黒木知宏といったリーグを代表する強打者、エースとの対戦。
MLBの名門・レッドソックスに移籍し、大きな貢献を果たしたワールドシリーズ制覇。
シドニー、アテネ五輪で見せた力投に、2大会連続でMVPに輝いたWBC。
故障に苦しんだ晩年、中日に移籍して挙げた4年ぶりの勝利と奇跡の復活劇。
松坂の野球人生を振り返ると、彼は実に多くの名勝負を生み出してきたことがわかる。付け入る隙を与えない完璧なピッチングを披露しても、たとえ完膚なきまでに打ち込まれても、松坂が見せた真っ向勝負の数々に私たちは惹かれ、心を動かされてきた。
この連載では、松坂が繰り広げた名勝負の数々から、彼の壮大な野球人生の軌跡を振り返る。ぜひ、ファン同士、各々にある松坂の名勝負を語り合い、思い出話に花を咲かせてほしい。