
- 茂田浩司
- 2020年8月12日(水) 10:45
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今年でデビュー60周年を迎えたアントニオ猪木が、3つのターニングポイントを振り返る本企画。連載5回目は、北朝鮮の後編。前編では力道山への思いを実現するために開催した初のプロレス大会で、19万人の観客を前に完全燃焼したことを告白。今回は自身の後継者についても言及した。
19万人を「自分の手の上に乗せた」感覚

――1995年の「平和のための平壌国際体育・文化祝典」では、2日間で計38万人の想像を絶する大観衆を集めて成功させました。そして、2日目のメインイベントでリック・フレアーに勝利した猪木さんは、入場時に着用したガウンをその場に置いてきたと。それほどまでに、リック・フレアー戦で完全燃焼できたんですね。
よく「お客を自分の手の上に乗せるかどうか」という表現がありますが、それこそ19万人を自分の手の上に乗せた感覚でね。
――それは、すごいです。
これは、格闘冥利に尽きるとでもいうのかな。これまでいろんな大きな試合がありましたけど、北朝鮮でのリック・フレアー戦は、他とは比較できないぐらいでした。それほど、あの試合は感動したというかな。
――師匠の思いを実現したこと、19万人の観客、スケール感も含めて壮大なストーリーのエンディングでもありました。
それに、プロレスをまったく観たことのない観客があれだけ興奮できたという。ちょっとないよね。手前味噌(みそ)だけど「俺もカッコいいな」ってね(笑)。
――初めて気づいたみたいに(笑)。誰もやらないことをやり続けた猪木さんは本当にカッコいいです。
北朝鮮での試合が終わって、そのあとすぐに福岡ドームでの試合だったんですけどね。
――福岡ドームで試合をした時、猪木さんの名言「ちいせえなあ」が生まれたそうですね。19万人の前で試合した直後だから、あの巨大な福岡ドームすら小さく見えてしまった。
フフフ(笑)。ただ、人間というのはエネルギーを全部使い果たしてしまったらダメだな、と。
――そうなんですか?
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