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箱根駅伝、勝負をかけるのは往路か復路か
分かれた大学の戦略を読み解く

余裕をにじませる前回王者・東海大

いよいよ1月2日、令和初の箱根駅伝が行われる。かつてないほどの戦国駅伝と言われる今大会。果たして優勝はどこの大学になるか?(写真は前回大会のもの)
いよいよ1月2日、令和初の箱根駅伝が行われる。かつてないほどの戦国駅伝と言われる今大会。果たして優勝はどこの大学になるか?(写真は前回大会のもの)【写真:日本スポーツプレス協会/アフロスポーツ】

 第96回東京箱根間往復大学駅伝競走(以下、箱根駅伝)が1月2、3日に開催される。出場する全21チームの区間エントリーは12月29日に発表された。

 東海大は8区の小松陽平、10区の郡司陽大など5区間に優勝した前回大会と同じ選手を配した。「経験がプラスに出ると期待してのこと。(小松、郡司は)復路での逆転をもくろんでいますので」と両角速監督。


 一方で阪口竜平、館澤亨次が補欠に回った。2区での起用が予想されていた名取燎太も補欠だが、指揮官はこの3人については起用する方針を示している。「連覇の自信はあります。2連覇ができれば、来年(2021年)は3連覇もあると思います」と余裕をにじませる。


 青山学院大は2区に1年生の岸本大紀を起用した。原晋監督が一色恭志(現・GMOアスリーツ)、神野大地(現・セルソース)らの名前を挙げたうえで「ここで指導して16年のうち、歴代で1番」と高く評価する逸材だ。


 左足小指に痛みが生じ、12月21日から3日間は全く走らなかったが、検査の結果、骨に異常はなく、その後は回復したため、エース区間でのエントリーとなった。また前回9区区間賞の吉田圭太が補欠に回っているが、それも岸本に「万が一」が起きた時のための備え。当日までに岸本に問題がなければ、吉田圭自体は好調で往路での起用となるだろう。そして原監督が復路のカギとして名前を挙げたのが9区の神林勇太。前回、この区間は吉田圭が1時間8分50秒で区間賞をとっているが、それ以上のタイムを狙う。

駒澤大の注目ルーキーは“戦略的補欠”に

 東洋大は2019年ユニバーシアード、ハーフマラソン金メダリストの相澤晃が2区。1区には2大会連続1区区間賞の西山和弥が入り、5区には経験者の田中龍成ではなく、関東インカレ1部ハーフマラソン2位(日本人1位)の宮下隼人を起用した。往路に戦力を投入した印象だ。


「守りに入ると東洋大らしさがなくなる。連続区間賞の西山がいますし、相澤がいるのですから並べるのが普通。正攻法でいきます」と酒井俊幸監督。過去2連覇中の往路を今回も取りにいく布陣だ。


 駒澤大は注目のルーキー・田澤廉が補欠に回った。11月に1万メートルで今季日本人学生最高となる28分13秒21をマーク。その後の合宿で走り込み、疲労から一時は調子を落としていたが、状態は上がってきたと大八木弘明監督。他大学の出方を見るため、戦略的な意味合いでの補欠入りだ。


 駒澤大の山は5区・伊東颯太、6区・中村大成と前回の経験者を起用。「ほぼ思い通りのオーダーが組めました」と指揮官も納得の表情を見せた。


 そして出雲駅伝を制した国学院大は予想通り2区・土方英和、5区・浦野雄平と2人のエースが主要区間に入った。東京国際大は日本人エース・伊藤達彦が2区に置かれたが、イエゴン・ヴィンセント・キベットが補欠入り。他にも明治大の阿部弘輝、拓殖大の赤崎暁ら実力者が補欠に回っている。

加藤康博

1976年埼玉県生まれ。スポーツライター、ノンフィクションライター。国内外の陸上競技に加え、サッカー、ラグビー、アメリカンフットボールといった“フットボール全般”の取材をライフワークとする。スポーツだけでなく、「スポーツの周辺にある物事や人」までを執筆対象としている。著書に『消えたダービーマッチ』(コスミック出版)

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