「G1クライマックス」優勝の行方は? オカダvs.飯伏、内藤vs.ホワイトに注目

堀江ガンツ

“神越え”を果たした飯伏。悲願の初優勝なるか 【(c)新日本プロレス】

 7月6日から8月12日まで5週間以上のロングサーキットを展開し、史上最大級の規模で開催中の「G1クライマックス29」も、残すところ8月10日〜12日の日本武道館3連戦を残すのみとなった。これまでの公式リーグ戦を振り返りつつ、優勝の行方を探ってみたい。

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Aブロックはオカダが独走。飯伏が追い上げる展開

 まずAブロックは、G1史上初の海外開催となる7.6米国・テキサス州ダラス大会で開幕。メインイベントでは、いきなりオカダ・カズチカvs.棚橋弘至という新日本プロレスの象徴とも言うべき黄金カードが組まれ、ダラスの会場は総立ちの盛り上がりとなった。この一戦に勝利したオカダはそのまま勢いを加速させ、後半の天王山である8.4大阪大会で“ライバル”SANADAに敗れるまで、6連勝の快進撃を続けた。

 そのオカダに並走するかたちで、序盤でトップを走り続けたのがG1初出場となるKENTAだ。WWEに在籍した4年半は度重なるケガに悩まされ、思うような結果を残せなかったKENTAだが、G1ではその鬱憤(うっぷん)を晴らすかのように奮闘。初戦の飯伏幸太戦こそ固さや、戸惑いが見られたもののの、その後は闘志むき出しのファイトで開幕4連勝を挙げた。

 しかし、7.27愛知大会でオカダとの全勝同士の対決に敗れると、そこからまさかの連敗。身長174センチ、体重は85キロというジュニアヘビー級クラスの体での真っ向勝負は、やはり後半になって苦しくなっていった。

 KENTAとは対照的に、後半になって勝ち星を伸ばしてきたのが、前年度優勝の棚橋と、準優勝の飯伏。両者ともにまさかの連敗スタートで、棚橋はひざに爆弾を抱え左ひじも本調子ではない満身創痍(そうい)の状態。飯伏も開幕戦で左足を負傷し、ともに苦しい闘いを強いられたが、崖っぷちで踏みとどまり、勝ち星を重ねていった。

 とくに「今年こそ」の思いが強い飯伏は、毎試合、全力を出し切るような闘いを続け、8.3大阪では昨年の優勝戦で敗れた相手であり、“神”とあがめる棚橋についに勝利。Aブロックは、トップを独走するオカダを、“神越え”をはたした飯伏が追走するかたちとなっている。

モクスリー連敗で混沌とするBブロック

今年のG1で圧倒的な存在感を見せつけたモクスリー 【(c)新日本プロレス】

 Bブロックの注目は、なんといってもG1初出場となるジョン・モクスリー。この春までWWEでトップを張ってきた、正真正銘の“メジャーリーガー”が期間を置かずに新日本に参戦し、G1出場を決めたことは、世界中のプロレスファンを驚かせ、歓喜させた。

 モクスリーは下馬評通りの強さを発揮し、開幕から無傷の5連勝。このまま一気に決勝まで駆け上がるかと思われたが、8.1福岡大会で矢野通の策略にハマり、まさかのリングアウト負け。当連載で永田裕志が「(モクスリーが優勝決定戦に進出するためには)あとは矢野に足を引っ張られないことですね」と危惧していたとおりの結果となった。

 そしてこの敗戦がモクスリーを狂わせたのか、続く8.4大阪大会でもセコンド外道の介入などもあり、ジェイ・ホワイトに丸め込まれ連敗。モクスリーに急ブレーキがかかったことで、Bブロックが一気に混沌としてきた。

 そのモクスリーを追う存在が、IWGPインターコンチネンタル王者の内藤哲也と前IWGPヘビー級王者のジェイだが、両者ともに開幕から苦戦を強いられた。内藤は連敗スタートで、ジェイはまさかの3連敗。もはや1つの負けも許されない状態から両者ともに白星を重ねていき、優勝戦進出圏内に残ったまま武道館3連戦を迎えた。

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著者プロフィール

1973年、栃木県足利市生まれ。『紙のプロレスRADICAL』編集部を経て、2010年よりフリーライターに。『KAMINOGE』(東方出版)を中心に、『Number』(文藝春秋)、『昭和40年男』(クレタ)、『BUBKA』(白夜書房)ほか、各種プロレス・格闘技のムックや単行本など、数多くの媒体で執筆。WEBでは『Nuber Web』で隔週コラムを連載中。主な編著書は玉袋筋太郎、椎名基樹との共著『プロレス取調室』シリーズ(毎日新聞出版)。WOWOW『究極格闘技-UFC-』、BSスカパー!『PRIDEヘリテージ』など、格闘技のテレビ解説も務める。今年、プロレス・格闘技取材歴20年を迎えた。

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